OASIS News 9

オアシス・OASISニュース


1996(ねん)(がつ) No.9

高圧電線(こうあつでんせん)から子供(こども)たちを(すく)おう


「オアシス」代表(だいひょう)         田ヶ谷(たがや) 雅夫(まさお)

 今年(ことし)11(がつ)に、フィリッピンのオロンガポ市内(しない)で、APEC(アジア太平洋経済協力会議(たいへいようけいざいきょうりょくかいぎ))が開催(かいさい)される。フィリッピン政府(せいふ)は、(くに)威信(いしん)をかけて、またかつて米軍基地(べいぐんきち)だった同市(どうし)国際自由貿易港(こくさいじゆうぼうえきこう)として()()すため、現在(げんざい)その準備(じゅんび)大童(おおわらわ)である。
 ところがフィリッピンは、周知(しゅうち)のように慢性的電力不足(まんせいてきでんりょくぶそく)発電(はつでん)送電設備(そうでんせつび)不備(ふび)(なや)まされている。そこで同国政府(どうこくせいふ)は、現在緊急(げんざいきんきゅう)追加電力(ついかでんりょく)供給工事(きょうきゅうこうじ)(すす)めているが、その高圧電線(こうあつでんせん)が、(なん)とオロンガポのストリートチルドレンのための福祉施設(ふくししせつ)、プレダ・ヒューマン・デベロップメント・センターの真上(まうえ)(とお)ることになってしまった。
 高圧電流(こうあつでんりゅう)が30(ひと)子供(こども)心身(しんしん)(あた)える悪影響(あくえいきょう)(かんが)えると、この暴挙(ぼうきょ)(なん)としても回避(かいひ)させたい。はじめ、高圧線(こうあつせん)(どう)センターを迂回(うかい)して建設(けんせつ)されるはずだったのが、安上(やすあ)がり工事(こうじ)をもくろんで、市当局(しとうきょく)はあくまでも原案(げんあん)強行(きょうこう)しようとしている。
 (どう)センターの所長(しょちょう)であるシェイ・カレン()は、24時間送電塔(じかんそうでんとう)によじ(のぼ)ったきりで、抗議(こうぎ)ストを(おこ)なうなど、(からだ)()って抗議中(こうぎちゅう)で、そのせいあってか工事(こうじ)現在中断(げんざいちゅうだん)されている。しかし、市当局(しとうきょく)(けっ)して計画(けいかく)放棄(ほうき)したわけではない、と同所長(どうしょちょう)()う。子供(こども)たちの犠牲(ぎせい)のもとにAPEC会議(かいぎ)開催(かいさい)することに、(なん)意味(いみ)価値(かち)があるのか。
 (わたし)たちは、オアシスの活動(かつどう)(なか)で、(おお)くのフィリッピンの(ひと)々とともに(かか)わりを()っているが、(おお)くの市民(しみん)(みな)さんに、ぜひラモス大統領並(だいとうりょうなら)びにオロンガポ()ゴードン市長(しちょう)あて、工事(こうじ)再考慮(さいこうりょ)(うった)えていただけたらと(ねが)っている。ことは緊急(きんきゅう)(よう)する。下記宛抗議(かきあてこうぎ)のはがきを(おく)っていただけると、ありがたい。

President Fider Raumos
Malacanian Palace  Manila,Philippines  

Mayor Kate Gordon  City Hall
Olongapo Philippines

(ちゅう)上記(じょうき)は、はがき表面(ひょうめん)。Air Mailと  ()き、あと20円貼(えんは)()してください。  
裏面(うらめん)は、英文(えいぶん)和文(わぶん)いずれでも()英文(えいぶん)なら、たとえば‥

  Dear President((また)はMayor),   
We wish you would consider the danger of children at the PREDA center in Olongapo.
Please reroute the APEC tention Wires.  

氏名(しめい)              
住所(じゅうしょ)


オアシス活動報告(かつどうほうこく)


1996(ねん)(がつ)〜1996(ねん)(がつ)


3.14 事務局会議(じむきょくかいぎ)   於事務所(おけるじむじょ)
3.25 オアシスセミナーV() (だい)(かい) 「エイズをめぐる9年間(ねんかん)」  講師(こうし):N.T.さん (山梨学院大学助教授(やまなしがくいんだいがくじょきょうじゅ)山梨(やまなし)エイズ対策協議会委員(たいさくきょうぎかいいいん)於甲府(おけるこうふ)カトリック教会(きょうかい)
4.12 「ソンクラーン(さい)(ひら)く   於永照寺(おけるえいしょうじ)
4.12 「日本語寄(にほんごよ)()教室(きょうしつ)開校式(かいこうしき)    於県(おけるけん)ボランティアセンター
4.18 事務局会議(じむきょくかいぎ)    於事務所(おけるじむじょ)
4.22 甲府(こうふ)ロータリークラブより表彰(ひょうしょう)()ける    T代表(だいひょう)授与式出席(じゅよしきしゅっせき)
4.22 オアシスセミナー(だい)V() (だい)(かい) 「タイの仏教寺院(ぶっきょうじいん)におけるエイズホスピス −(ひと)々の(くる)しみと仏教者(ぶっきょうしゃ)役割(やくわり)−」
講師(こうし):Y.T.さん(東京心光院住職(とうきょうごころひかりいんじゅうしょく)、タイ・チェンマイ大学講師(だいがくこうし))   於甲府(おけるこうふ)カトリック教会(きょうかい)
5.16 事務局会議(じむきょくかいぎ)    於事務所(おけるじむじょ)
5.17
〜24 タイ僧侶(そうりょ)P()によるタイ人対象(じんたいしょう)相談会(そうだんかい)
5.23 P()による相談会(そうだんかい)事例報告会(じれいほうこくかい)(ひら)
毎週火曜日(まいしゅうかようび) 午後(ごご)(とき)より事務所(じむじょ)にて 外国人(がいこくじん)よりの相談受付(そうだんうけつけ)

相談活動(そうだんかつどう)


1996(ねん)(がつ)〜1996(ねん)(がつ)

(しゅ) な も の
都留市在住(つるしざいじゅう)イラン(じん)より 労災(ろうさい)について。
・タイ(じん)との結婚(けっこん)について。
納税超過(のうぜいちょうか)所得税返還(しょとくぜいへんかん)交渉(こうしょう)
・タイ(じん)より、内縁(ないえん)(おっと)出産後(しゅっさんご)態度(たいど)豹変(ひょうへん)(あか)(ぼう)をつれて帰国(きこく)したい。 婦人相談所(ふじんそうだんじょ)収容依頼(しゅうよういらい)
・フィリピン(じん)との結婚(けっこん)について
・ペルー人夫婦(じんふうふ)より、子供(こども)学校(がっこう)(かよ)わせたい。 数件(すうけん)あり。
(つぎ) (ぞく) (なか)
入院中(にゅういんちゅう)のイラン(じん)のケア
裁判(さいばん)

日本語寄(にほんごよ)()教室(きょうしつ)」、スタートしました。

 日本(にほん)(はたら)いたり、日本(にほん)生活(せいかつ)して()くためには、日本語(にほんご)(はな)すことは不可欠(ふかけつ)です。日本人(にほんじん)場合(ばあい)海外(かいがい)就業(しゅうぎょう)しよう、(まな)ぼうという(ひと)は、たいてい日常語(にちじょうご)くらいは習得(しゅうとく)してから出国(しゅっこく)するでしょう。 しかし、現在滞日(げんざいたいにち)している外国人(がいこくじん)のうち、(とく)にオーバー・ステイの(ひと)たちは、ほとんど日本語(にほんご)理解(りかい)できない状況(じょうきょう)来日(らいにち)し、ゆえに男性(だんせい)女性(じょせい)とも(おお)きな不利益(ふりえき)をこうむっています。オアシスでは外国人相談(がいこくじんそうだん)(はじ)めて以来(いらい)この問題(もんだい)解決(かいけつ)しなければと(かんが)えてきました。  日本語教師(にほんごきょうし)のボランティア募集(ぼしゅう)には、50名近(めいちか)(かた)からの協力(きょうりょく)(もう)()があり、2(かい)準備会(じゅんびかい)(あと)、ようやくタイ()、ペルシャ()・タガログ()南米系(なんべいけい)対応(たいおう)できるように、10クラスの教室(きょうしつ)がスタートしました。  ボランティアの先生方(せんせいがた)は、(ひる)時間帯(じかんたい)希望(きぼう)集中(しゅうちゅう)していますし、受講者(じゅこうしゃ)(かた)(よる)時間帯(じかんたい)希望(きぼう)集中(しゅうちゅう)していて、時間(じかん)()()わせがとても困難(こんなん)で、現在働(げんざいはたら)いていただけない(かた)もたくさんいらっしゃいます。また、教科書(きょうかしょ)もまだ十分(じゅうぶん)とは()えず、どれほど(つづ)けられるか。さらに希望者(きぼうしゃ)増加(ぞうか)にどう対応(たいおう)してゆくのか問題(もんだい)多々(たた)ありますが、出来(でき)(かぎ)りの努力(どりょく)をし、あせらず、ゆっくり(かか)わり(つづ)けていただきたいと(ねが)っています。

オアシスセミナー(だい)() (だい)(かい) 報告(ほうこく)
HIV/AIDS (なに)問題(もんだい)なのか?

講師(こうし):T.E.さん(京都(きょうと)YMCA、若者(わかもの)女性(じょせい)とHIV/AIDSプロジェクト担当(たんとう)コーディネーター)
   甲府(こうふ)カトリック教会(きょうかい) 1996(ねん)1(がつ)29()

 (だい)()オアシス・セミナーは、「エイズを(かんが)える」というテーマで企画(きかく)し、1回目(かいめ)京都(きょうと)YWCA「若者(わかもの)女性(じょせい)とAIDS」担当(たんとう)のコーディネーターT.E.さんを(むか)え、「HIV/AIDS(なに)問題(もんだい)か」と(だい)して講演会(こうえんかい)(ひら)きました。
◇  ◇  
Eさんは関東(かんとう)関西(かんさい)では状況(じょうきょう)(ちが)うと前置(まえお)きしながら、病気(びょうき)としてのHIV、予防教育(よぼうきょういく)としてのHIV/AIDSを中心(ちゅうしん)(はな)してみたいときりだしました。
 Eさんは「HIV/AIDSは病気(びょうき)である。エイズには(きたな)い、(こわ)い、不治(ふじ)(やまい)といった()のイメージが(おお)きいが、完治(かんち)しない難病(なんびょう)のひとつ。エイズが病気(びょうき)であると認識(にんしき)されるためにはまず、薬害(やくがい)エイズが解決(かいけつ)されること。(つぎ)にどういう病気(びょうき)にかかっているのか大切(たいせつ)(ひと)()える、さらに会社(かいしゃ)をやめさせられたり、医療拒否(いりょうきょひ)をされないような社会(しゃかい)にすることである。」と主張(しゅちょう)しました。
 「HIVとエイズをわけて(かんが)えることが大切(たいせつ)。HIVウィルスに感染(かんせん)しても、発症(はっしょう)をおくらせることができるし、この病気(びょうき)はすぐ()ぬというものではない。問題(もんだい)感染(かんせん)していることをわかっていない(ひと)たちが(おお)いこと。」とEさんは指摘(してき)しました。エイズはいずれ慢性糖尿病(まんせいとうにょうびょう)のようになるだろうとさえ()われているそうです。医療(いりょう)との連携(れんけい)、セイファー・セックス、ストレスを(すく)なくするといったことに心掛(こころが)けていれば発症(はっしょう)をおくらせることができる病気(びょうき)にもかかわらず、日本(にほん)では医療拒否(いりょうきょひ)がたいへん(おお)いとの事例(じれい)報告(ほうこく)されました。
 感染者(かんせんしゃ)にとって最大(さいだい)のストレスは一番大切(いちばんたいせつ)(ひと)自分(じぶん)がどんな病気(びょうき)にかかっているのかを()えないことだとEさんは()います。早期(そうき)感染(かんせん)発見(はっけん)することが長生(ながい)きできることなのに、差別(さべつ)されるのが(こわ)いから検査(けんさ)にゆくことが(おく)れ、自分(じぶん)(いのち)(ちぢ)めるという日本社会(にほんしゃかい)状況(じょうきょう)がある。こうした状況(じょうきょう)()えるために「ユニバーサル・プリコーション−すべての(ひと)がなんらかのウィルスに感染(かんせん)していると想定(そうてい)し、感染者(かんせんしゃ)をかりだすのではなく、すべての(ひと)(おな)じように対応(たいおう)しようとすること−の(かんが)(かた)大切(たいせつ)。しかし、日本(にほん)ではこの(かんが)(かた)はまだ浸透(しんとう)していない。使(づか)()ての医療器具(いりょうきぐ)などは病院(びょういん)自己負担(じこふたん)なので経費(けいひ)がかかるため普及(ふきゅう)しないのではないか。このユニバーサル・プリコーションの(かんが)(かた)は、HIV/AIDS問題(もんだい)解決(かいけつ)してゆく一番大(いちばんおお)きなポイントである。このことはセックスにもいえる。自分(じぶん)(せい)自分(じぶん)管理(かんり)するためにも、どんな(ひと)(たい)してもコンドームをつけてくださいと()える人間関係(にんげんかんけい)をひとりひとりがつくってゆくことが重要(じゅうよう)ではないか。」と主張(しゅちょう)するEさんの発言(はつげん)に、なるほどこういう(かんが)(かた)必要(ひつよう)なんだと(はじ)めて()らされました。
 最後(さいご)に「薬害(やくがい)エイズも大切(たいせつ)問題(もんだい)であり、解決(かいけつ)しなければならないが、(せい)問題(もんだい)(かんが)えてゆく視点(してん)()つべき。アメリカでは障害者保護法(しょうがいしゃほごほう)対象(たいしょう)にHIV感染者(かんせんしゃ)やエイズ患者(かんじゃ)がはいっている。エイズを難病(なんびょう)のひとつとして、保護(ほご)してゆく運動(うんどう)()ぎの段階(だんかい)としておこしてゆきたい。」としめくくりました。
 薬害(やくがい)エイズ問題(もんだい)当然早急(とうぜんさっきゅう)解決(かいけつ)しなければならない重要(じゅうよう)課題(かだい)でもり、(おお)くの(ひと)たちの共感(きょうかん)()やすいものですが、性交渉感染者(せいこうしょうかんせんしゃ)(たい)しては“自業自得(じごうじとく)”といった見方(みかた)がされがちです。Eさんはこの(てん)をたいへん心配(しんぱい)しており、「ホームレスなどの(ひと)たちにもこの病気(びょうき)()えているが、これまで社会的(しゃかいてき)排除(はいじょ)されてきた(ひと)がもっと差別(さべつ)されることになる。こうしたことを(わす)れずに()りくまなければいけない。」とカナダのケース・ワーカーから指摘(してき)された(はなし)紹介(しょうかい)しました。
◇   ◇
 関西系(かんさいけい)のノリのいい(はな)しぶりに圧倒(あっとう)された2時間(じかん)でしたが、エイズがまったく(ちが)世界(せかい)問題(もんだい)ではなく、(いま)()きるわたしたち自身(じしん)の、そして自身(じしん)のセクシャリティーを()(なお)させられる問題(もんだい)であることを痛感(つうかん)させられた講演内容(こうえんないよう)でした。 (あ)


オアシスセミナー(だい)() (だい)(かい) 報告(ほうこく)
エイズをめぐる9年間(ねんかん)
講師(こうし):T.N.さん (山梨学院大学助教授(やまなしがくいんだいがくじょきょうじゅ)山梨(やまなし)エイズ対策協議会委員(たいさくきょうぎかいいいん)
於甲府(おこうふ)カトリック教会(きょうかい) 1996(ねん)3(がつ)25(にち)

 オアシスセミナー(だい)V期第(きだい)(かい)は、「エイズを(めぐ)る9年間(ねんかん)」というテーマで、山梨学院大学(やまなしがくいんだいがく)社会学特(しゃかいがくとく)に「逸脱行動(いつだつこうどう)」を専門(せんもん)とされているN先生(せんせい)に、ご自身(じしん)が1987(ねん)から1996(ねん)までにエイズについて経験(けいけん)されてきたことをお(はな)ししていただきました。
 以下先生(いかせんせい)講演(こうえん)要旨(ようし)掲載(けいさい)します。  
  □   □   □   □   □
(わたし)は、1987(ねん)神戸事件(こうべじけん)(とし))アイオワに()き、そこで同性愛者(どうせいあいしゃ)調査(ちょうさ)などを(おこ)ないました。このときはまだ情報(じょうほう)()(とど)いておらず、エイズについてはよくわかっていませんでした。ですからHIV感染者(かんせんしゃ)のホステルを(たず)ねたとき、HIV感染者(かんせんしゃ)(かた)()んで写真(しゃしん)()りましたが、(かお)()きつっていました。それは今思(いまおも)うと差別心(さべつごころ)根本(こんぽん)であり、いやなものはいやと()って(ことわ)るべきでした。
 その(あと)日本(にほん)(かえ)って厚生省(こうせいしょう)のエイズカウンセリング検討委員会(けんとういいんかい)のワーキンググループの一員(いちいん)として様々(さまざま)調査(ちょうさ)()がけました。この(ころ)山梨(やまなし)状況(じょうきょう)は、「ソープ」で(はたら)いている(ひと)たちは、エイズ検査(けんさ)早期発見(そうきはっけん)早期治療(そうきちりょう)意味(いみ)必要(ひつよう)だ−つまり(はや)発見(はっけん)して治療(ちりょう)すれば(なお)病気(びょうき)だ−という認識(にんしき)でしたし、看護学校(かんごがっこう)でエイズシンポジウムを(ひら)くと、それがマスコミで(つた)えられたときに看護学生(かんごがくせい)(かお)(うつ)っていたらお(よめ)にいけなくなる、と(おや)たちが抗議(こうぎ)するような状況(じょうきょう)でした。
 現在日本(げんざいにほん)では、「エイズ」「AIDS」「HIV」等多(とうおお)くの言葉(ことば)があります。この(なか)で「エイズ」はその言葉自体(ことばじたい)には(さま)々な隠喩(いんゆ)(ふく)んだものとして使(つか)われているように(おも)われます。それだけで(なに)か「(わる)いもの」を(しめ)すようなニュアンスで(もち)いられ、それが差別(さべつ)偏見(へんけん)助長(じょちょう)しているように(おも)えます。
 学生(がくせい)調査(ちょうさ)をしたところ、(5割以上(わりいじょう)童貞(どうてい)処女(しょじょ)であるにもかかわず)エイズに感染(かんせん)しない自信(じしん)があるのは5割以下(わりいか)でした。つまり、感染(かんせん)可能性(かのうせい)があることをやっていないにもかかわらず、自信(じしん)がないということになります。これは「(だれ)感染(かんせん)してもおかしくない」といった(おど)教育(きょういく)成果(せいか)(ひと)つと(かんが)えられます。むしろ、きちんと予防(よぼう)すれば感染(かんせん)しないのだという自信(じしん)(あた)えることが必要(ひつよう)だと(おも)います。
 また、「PWA」という感染者(かんせんしゃ)()言葉(ことば)がありますが、これをピープル・ウィズ・AIDSとして、いつか自分(じぶん)感染(かんせん)するかもしれないから、感染(かんせん)していない(ひと)もPWAだとする(かんが)えがありますが、「PWA」は感染者(かんせんしゃ)しか()さないのだと(おも)います。「明日(あした)我身(われみ)」という意識(いしき)や「感染者(かんせんしゃ)気持(きも)ちになって」といった教育(きょういく)がなされたり、ボランティアがなされたりしていますが、そうでないほうが客観的(きゃくかんてき)にものを()ることができると(おも)います。むしろそういった、「みな(おな)じだ」という意識(いしき)よりも、「あなたと(わたし)(ちが)う」ということを(みと)めた(うえ)で、「(ちが)うけれども、そこでお(たが)いが(なに)ができるか」ということを(かんが)えていくことのほうが大切(たいせつ)だと(おも)います。
 感染者(かんせんしゃ)支援(しえん)予防(よぼう)(くるま)両輪(りょうりん)であると(かんが)えます。ウイルスはホストがいないと()きられないわけですから、ホストがきちんと管理(かんり)すれば(ひょう)にでないのです。ならばホストがウイルスを管理(かんり)しやすい社会(しゃかい)になるように支援(しえん)していけばよいと(おも)います。このようのに支援(しえん)していくことが予防(よぼう)につながるのだと(おも)います。
 (ただ)しい知識(ちしき)()つことは大切(たいせつ)ですが、知識(ちしき)()っていても差別(さべつ)()きる−そのことを()(あら)わしていることのひとつに医療従事者(いりょうじゅうじしゃ)医療拒否(いりょうきょひ)があります。しかし、現在(げんざい)感染者(かんせんしゃ)は、差別(さべつ)()けているとはいえません。差別(さべつ)()けることすらできない状態(じょうたい)にいるのです。ですから、(ただ)しい知識(ちしき)()につけることと同時(どうじ)に、人権意識(じんけんいしき)(まな)んでいくことが必要(ひつよう)であると(おも)われます。そのために人権(じんけん)(とうと)さを体験(たいけん)できるような社会(しゃかい)(つく)っていくことが(のぞ)まれるように(おも)います。 (Y)


オアシスセミナー(だい)() (だい)(かい) 報告(ほうこく)タイの仏教寺院(ぶっきょうじいん)におけるエイズ・ホスピス
(ひと)々の(くる)しみと仏教者(ぶっきょうしゃ)役割(やくわり)

講師(こうし):Y.T.さん(東京心光院住職(とうきょうしんこういんじゅうしょく)、タイ・チェンマイ大学講師(だいがくこうし)
   於甲府(おこうふ)カトリック教会(きょうかい)
1996(ねん)4(がつ)22(にち)

 先生(せんせい)とエイズの出会(であ)いは、ある男性(だんせい)タイ(じん)()からということです。当時先生(とうじせんせい)は「その(おとこ)(ひと)()(くち)(おお)きく見開(みひら)き、表情(ひょうじょう)(かれ)人生(じんせい)(くる)しみ、(かな)しみ、不安(ふあん)凝縮(ぎょうしゅく)されているかのようであった。30(とし)。タイから出稼(でかせ)ぎに()(やく)(ねん)、その結末(けつまつ)がエイズの合併症(がっぺいしょう)による異国(いこく)における()であった。(かれ)は、いくつかの病院(びょういん)治療拒否(ちりょうきょひ)にあった(すえ)()くなった。(いま)でも(かれ)(かな)しみ、不安(ふあん)()ちた()(かお)はクッキリと脳裏(のうり)()()き、(わす)れることはない。」と()べ、(かれ)死顔(しにがお)に、ショックを()け、「仏教者(ぶっきょうしゃ)として(なに)かをしたい」との(おも)いからだったと説明(せつめい)してくださいました。
 タイのエイズ患者(かんじゃ)は、人口(じんこう) 6,000万人(ばんにん)(たい)し、推定(すいてい)(やく)80(まん)とされています。「なにゆえにタイが爆発的(ばくはつてき)患者(かんじゃ)感染者(かんせんしゃ)()えるのか、いくつかの原因(げんいん)(かんが)えられます。」として、まず、経済的発展(けいざいてきはってん)により国民(こくみん)(あいだ)貧富(ひんぷ)()()こり、それを(ちぢ)めるために、売買春(ばいばいしゅん)や、感染(かんせん)していない若年層(じゃくねんそう)への児童売春(じどうばいしゅん)増加(ぞうか)(ブローカーの存在(そんざい))。また、エイズ教育(きょういく)()(とど)かず、エイズの知識(ちしき)すらない(ひと)々が(おお)いことで、エイズの予防(よぼう)をしていないで感染(かんせん)する(家庭内感染(かていないかんせん)(ふく)む)。さらに、お(ぼう)さんにお布施(ふせ)をするとあらゆる(つみ)から(まぬが)れることができるというタイ独特(どくとく)文化的思想(ぶんかてきしそう)によるもの。そして、(いま)では近隣諸国(きんりんしょこく)からの出稼(でかせ)ぎによるもの、と蔓延(まんえん)原因(げんいん)をあげられました。
 最後(さいご)先生(せんせい)は、プラバートナームブ()住職(じゅうしょく)A.T.比丘(びく)(おこ)なっているエイズホスピス活動(かつどう)調査(ちょうさ)研究(けんきゅう)をとおして、「大切(たいせつ)なことは、慈悲心(じひごころ)人間性(にんげんせい)具体的(ぐたいてき)患者(かんじゃ)(しめ)し、精神面(せいしんめん)身体面(しんたいめん)のケアを(おこ)なうこと。また、広報活動(こうほうかつどう)やコンドームの配布(はいふ)などのエイズ教育(きょういく)が、蔓延(まんえん)(ふせ)方法(ほうほう)(おも)います」と強調(きょうちょう)されました。   (K)


手術拒否(しゅじゅつきょひ)原告(げんこく)反論(はんろん)・タイ人女性(じんじょせい)HIV訴訟(そしょう)

山日新聞(さんにちしんぶん)・1996(ねん)(がつ)(みっか)


世界(せかい)友達(ともだち)とゲームで交流(こうりゅう)市教育研究所(しきょういくけんきゅうじょ)

山日新聞(さんにちしんぶん)・1996(ねん)(がつ)28(にち)


移住(いじゅう)外国人(がいこくじん)労働者問題第(ろうどうしゃもんだいだい)回全国(かいぜんこく)フォーラム 参加報告(さんかほうこく)


 (だい)回移住労働者問題全国(かいいじゅうろうどうしゃもんだいぜんこく)フォーラムが、4(がつ)28・29(にち)両日(りょうじつ)福岡(ふくおか)福岡(ふくおか)カテドラルセンターで開催(かいさい)され、オアシスから2名参加(めいさんか)しました。
 移住労働者支援者(いじゅうろうどうしゃしえんしゃ)への最初(さいしょ)の“不法就労助長罪(ふほうしゅうろうじょちょうつみ)適用(てきよう)された、Y.A.さんへの弾圧(だんあつ)という問題(もんだい)がおこっていることも、今回福岡(こんかいふくおか)開催(かいさい)された(おお)きな理由(りゆう)でした。しかし、やはり九州(きゅうしゅう)という遠隔地(えんかくち)のためか、関東(かんとう)からの参加者(さんかしゃ)(すく)なかったのはちょっと残念(ざんねん)でした。

全体会(ぜんたいかい)■ 28(にち) 13:00〜 18:00  
日目(ひめ)全体会(ぜんたいかい)では、まず基調報告(きちょうほうこく)として「Y.A.()裁判(さいばん)(とお)してみえてくるもの」と(だい)し、担当弁護士(たんとうべんごし)のM.Y.さんが外国人労働者問題(がいこくじんろうどうしゃもんだい)経過(けいか)入国管理政策(にゅうこくかんりせいさく)変化(へんか)について(はな)されました。
 これに(たい)しカラバオの(かい)のW牧師(ぼくし)が「A裁判(さいばん)日本社会(にほんしゃかい)(かか)えている重大(じゅうだい)問題(もんだい)(あき)らかにしている。移住労働者(いじゅうろうどうしゃ)(たい)無関心(むかんしん)(ひと)たちが圧倒的(あっとうてき)現状(げんじょう)(なか)では、今回(こんかい)判決(はんけつ)はごくオーソドックスであり、(おお)くの自治体(じちたい)(くに)(かんが)えを(あら)わしている。」との意見(いけん)()べていたのが印象的(いんしょうてき)でした。
 このA裁判(さいばん)は、(わたし)たちのような滞日外国人(たいにちがいこくじん)支援活動(しえんかつどう)をしている(おお)くのものにとって、いつでもこうした弾圧(だんあつ)(くわ)えられる危険(きけん)にされされていることを、痛感(つうかん)させられる事例(じれい)です。

 (つぎ)海外(かいがい)ゲストの講演(こうえん)としてエイズ予防財団所属(よぼうざいだんしょぞく)のN.Z.さんの「人々(ひとびと)移住(いじゅう)とエイズ問題(もんだい)」、韓国労働政策研究所所長(かんこくろうどうせいさくけんきゅうしょしょちょう)のB.I.さんの「韓国内移住労働者(かんこくないいじゅうろうどうしゃ)実態(じったい)対策活動(たいさくかつどう)」がありました。  Bさんのお(はなし)から、韓国(かんこく)における外国人労働者(がいこくじんろうどうしゃ)も1(にち)10時間労働(じかんろうどう)深夜(しんや)休日労働(きゅうじつろうどう)賃金(ちんぎん)(はら)われないなどの(きび)しい状況(じょうきょう)にあることが指摘(してき)されました。しかし、オーバーステイの外国人労働者(がいこくじんろうどうしゃ)は8万人(ばんにん)ぐらいでり、また性風俗産業(せいふうぞくさんぎょう)従事(じゅうじ)している外国人女性(がいこくじんじょせい)もそれほど(おお)くはないと(おも)われるが、3〜4(ねん)のタイムラグがあるので、今後日本(こんごにほん)のような問題(もんだい)がおこると(かんが)えられるとの発言(はつげん)がありました。

分科会(ぶんかかい)■ 29(にち) 9:00〜12:00 分科会内容(ぶんかかいないよう)

(1) 国際結婚(こくさいけっこん)国際児(こくさいじ)
(2) 入管政策(にゅうかんせいさく)外国人(がいこくじん)(たい)する人権侵害(じんけんしんがい)
(3) 労働者問題(ろうどうしゃもんだい)労働相談(ろうどうそうだん)
(4) 人身買売(じんしんばいばい)外国人女性(がいこくじんじょせい)法律(ほうりつ)検討(けんとう)中心(ちゅうしん)
(5) 人種差別撤廃条約(じんしゅさべつてっぱいじょうやく)完全実施(かんぜんじっし)外国人(がいこくじん)人権(じんけん)
(6) 移住労働者(いじゅうろうどうしゃ)による移住労働者(いじゅうろうどうしゃ)のための分科会(ぶんかかい)
(7) 医療問題(いりょうもんだい)(かんが)える
(8) 移住労働者支援活動(いじゅうろうどうしゃしえんかつどう)(たい)する弾圧(だんあつ)青柳裁判(あおやぎさいばん)
(9) はじめての(ひと)のための移住労働者問題(いじゅうろうどうしゃもんだい)
(10)海外(かいがい)ゲスト、N.Z.()(かこ)んで
(11)海外(かいがい)ゲスト、B.I.()(かこ)んで

(だい)分科会(ぶんかかい)
 (わたし)は、(だい)分科会(ぶんかかい)国際結婚(こくさいけっこん)国際児(こくさいじ)」に参加(さんか)しましたが、(やく)50(にん)もの(ひと)会場(かいじょう)はいっぱい。この問題(もんだい)(たい)する関心(かんしん)(ふか)さがうかがえました。
 日比国際児(ひびこくさいじ)外国人(がいこくじん)日本人(にほんじん)との(あいだ)()まれた()どもを従来(じゅうらい)混血児(こんけつじ)()んでいたが、純血(じゅんけつ)との対比(たいひ)となり、差別的(さべつてき)表現(ひょうげん)ではないかという(おも)いから国際児(こくさいじ)()ぶことにしたとのこと)をめぐる問題(もんだい)として、「アジアに()きる(かい)」のSさんと弁護士(べんごし)のTさんから報告(ほうこく)(つぎ)女性(じょせい)(いえ)サーラーのYさんから、日本人男性(にっぽんじんだんせい)死亡(しぼう))とフィリピン人女性(じんじょせい)(オーバーステイ)の(あいだ)()まれた男児(だんじ)女児(じょじ)が、母親(ははおや)とともに強制退去処分(きょうせいたいきょしょぶん)された経過(けいか)について報告(ほうこく)がありました。横浜市立(よこはましりつ)小学校(しょうがっこう)入学(にゅうがく)()まっていたにもかかわらず、()どもの日本国籍(にほんこくせき)がないため在留特別許可(ざいりゅうとくべつきょか)もでなかった悲惨(ひさん)(れい)です。
 さらに「不法入国(ふほうにゅうこく)」で退去強制処分(たいきょきょうせいしょぶん)()けたために再入国(さいにゅうこく)ができずに、パキスタン(じん)(おっと)と3年半(ねんはん)別居(べっきょ)余儀(よぎ)なくされた熊本(くまもと)女性自(じょせいみずか)発言(はつげん)しました。 また、RINKのAさん、国際子(こくさいこ)ども権利(けんり)センターのHさんから()どもの国籍取得(こくせきしゅとく)をめぐる問題(もんだい)として具体的(ぐたいてき)事例(じれい)や「ジャパニーズ・フィリピーノ・チルドレン(JFC)キャンペーン」の()()みについてお(はなし)がありました。
 無責任(むせきにん)日本人男性(にっぽんじんだんせい)により、養育費(よういくひ)ももらえず()寝入(ねい)りする外国人女性(がいこくじんじょせい)(あと)をたちません。父親(ちちおや)との親子関係(おやこかんけい)(みと)める手続(てつづ)きにしても、DNA鑑定(かんてい)調停(ちょうてい)にかかる費用(ひよう)膨大(ぼうだい)になるといった問題(もんだい)もあります。無国籍児(むこくせきじ)については、公立校(こうりつこう)では()()れている実態(じったい)があるので、こうした実例(じつれい)()(かさ)ねてゆき、国際人権規約(こくさいじんけんきやく)()どもの権利条約(けんりじょうやく)をたてに、国籍(こくせき)取得(しゅとく)できるような柔軟(じゅうなん)対応(たいおう)(もと)めてゆく必要(ひつよう)があるという指摘(してき)がありました。
 こうした外国人女性(がいこくじんじょせい)をとりまく結婚(けっこん)()ども問題(もんだい)は、定住化(ていじゅうか)(すす)むにつれますます()えてくるであろうことを(かんが)えると、法律(ほうりつ)改正(かいせい)国籍法(こくせきほう)改正(かいせい)など)を早急(さっきゅう)(はか)るべきだと痛感(つうかん)させられました。(あ)



 今後(こんご)参考(さんこう)になると(おも)いますので、全国(ぜんこく)フォーラム「ふくおかアピール」の(なか)の「4.提言(ていげん)」の部分(ぶぶん)以下(いか)掲載(けいさい)します。

(1)  行政(ぎょうせい)議会(ぎかい)(たい)してー「移住労働者(いじゅうろうどうしゃ)」の存在(そんざい)(にん) め、その生活(せいかつ)人権(じんけん)前提(ぜんてい)とした政策(せいさく)制度(せいど)(つく)ること。具体的(ぐたいてき)には、
 ・「移住労働者(いじゅうろうどうしゃ)とその家族(かぞく)権利条約(けんりじょうやく)」の批准(ひじゅん)
 ・「人種差別撤廃条約(じんしゅさべつてっぱいじょうやく)」の完全実施(かんぜんじっし)
 ・「国際人権規約(こくさいじんけんきやく)」の完全実施(かんぜんじっし)(とく)夫婦(ふうふ)同居(どうきょ)自由(じゆう)確立(かくりつ)
 ・「子供(こども)権利条約(けんりじょうやく)」の完全実施(かんぜんじっし)
 ・外国人管理法(がいこくじんかんりほう)としての「出入国管理及(しゅつにゅうこくかんりおよ)難民認定法(なんみんにんていほう)」や「外国人登録法(がいこくじんとうろくほう)」から外国人(がいこくじん)権利保障法(けんりほしょうほう)への転換(てんかん)
  ・過去(かこ)植民地支配(しょくみんちしはい)謝罪(しゃざい)国家補償(こっかほしょう)
  ・アムネスティー(在留権保障(ざいりゅうけんほしょう))の実施(じっし)
  ・超過在留労働者等(ちょうかざいりゅうろうどうしゃなど)への恣意的(しいてき)弾圧(だんあつ)逮捕(たいほ)停止(ていし)
  ・不法就労助長罪(ふほうしゅうろうじょちょうつみ)廃止(はいし)刑事手続(けいじてつづき)退去強制手続(たいきょきょうせいてつづき)における、国際人権基準(こくさいじんけんきじゅん)に(もと)づく適正手続(てきせいてつづ)きの確保(かくほ)(とく)母語使用権(ぼごしようけん)保障(ほしょう)収容外国人(しゅうようがいこくじん)処遇(しょぐう)改善(かいぜん)
  ・NGO(非政府組機(ひせいふそしき))(およ)外国人(がいこくじん)参画(さんかく)しての、 外国人(がいこくじん)人権保障(じんけんほしょう)多文化共生(たぶんかきょうせい)をめざす自治体国際化基本指針(じちたいこくさいかきほんししん)策定(さくてい)
  ・公務員等(こうむいんなど)(たい)する人権教育(じんけんきょういく)(とく)にマイノリティ の人権(じんけん)(かん)する教育(きょういく)徹底(てってい)と、このことの「国連人権教育(こくれんじんけんきょういく)の10(ねん)国内計画(こくないけいかく)への明確(めいかく)位置(いち)づけ
  ・女性(じょせい)への差別(さべつ)暴力(ぼうりょく)
  ・人身売買(じんしんばいばい)廃絶(はいぜつ)など、女性(じょせい)人権(じんけん)保障(ほしょう)
  ・()どもの国籍取得(こくせきしゅとく)人権(じんけん)保障(ほしょう)
  ・外国人(がいこくじん)政治参加(せいじさんか)保障(ほしょう)外国人(がいこくじん)(たい)する、教育(きょういく)機会(きかい)実効的(じっこうてき)保障(ほしょう)民族的(みんぞくてき)マイノリティのアイデンティティに(かん)する制度的保障(せいどてきほしょう)
  ・医療(いりょう)住居(じゅうきょ)労働等(ろうどうなど)生活(せいかつ)(かん)するきめ(こま)かな施策(しさく)実施(じっし)
  ・難民(なんみん)()()(ぞう)十分(じゅうぶん)なケアの提供(ていきょう)
 ・移住労働者支援(いじゅうろうどうしゃしえん)NGOとの連携(れんけい)助成(じょせい)強化(きょうか)
 ・学校教育(がっこうきょういく)社会教育(しゃかいきょういく)()で、移住労働者(いじゅうろうどうしゃ)権利(けんり)理解(りかい)し、多文化(たぶんか)多民族共生社会(たみんぞくきょうせいしゃかい)をめざす教育(きょういく)保障(ほしょう)

(2)  市民社会(しみんしゃかい)(たい)して一同(いちおな)地域(ちいき)住民(じゅうみん)として、身近(みじか)なところからの移住労働者(いじゅうろうどうしゃ)とその家族(かぞく)生活支援(せいかつしえん)(おこな)うこと。具体的(ぐたいてき)には、
 ・文化(ぶんか)言葉(ことば)(ちが)いを尊重(そんちょう)する人間関係(にんげんかんけい)確立(かくりつ)
 ・イベント中心(ちゅうしん)や「国民国家(こくみんこっか)」を前提(ぜんてい)とした国際(こくさい) 交流(こうりゅう)からの脱却(だっきゃく)と、生活(せいかつ)権利(けんり)(まも)協力関係(きょうりょくかんけい)確立(かくりつ)
 ・女性(じょせい)犠牲(ぎせい)(うえ)()()性文化(せいぶんか)見直(みなお)
 ・アジアの(じん)々に犠牲(ぎせい)()いてきた歴史(れきし)認識(にんしき)反省(はんせい)
 ・「第三世界(だいさんせかい)」に貧困(ひんこん)をもたらす大量消費型(たいりょうしょうひがた)生活(せいかつ)見直(みなお)
 ・マスメディアにおいては、警察(けいさつ)入管等(にゅうかんなど)一方的情報(いっぽうてきじょうほう)(もと)づく報道(ほうどう)(あらた)め、移住労働者(いじゅうろうどうしゃ)人権(じんけん)をふまえた公正(こうせい)報道(ほうどう)実施(じっし)

新聞記事(しんぶんきじ)から


県内(けんない) 1996(ねん)(がつ)〜4(がつ)


全国(ぜんこく) 1996(ねん)(がつ)〜4(がつ)


(けん) (うち) 1996(ねん)(がつ)〜4(がつ)

〔'96(ねん)(がつ)

中国児童(ちゅうごくじどう)家族(かぞく) 餃子作(ぎょうざづく)りを伝授(でんじゅ) 新田小(しんでんしょう)招待(しょうたい)(いつか) 山日(さんにち)96. 2. 7
世界(せかい)友達(ともだち)とゲームで交流(こうりゅう) 甲府市教育研究協議会(こうふしきょういくけんきゅうきょうぎかい) 27(にち)   山日(さんにち)96. 2.28
〔'96(ねん)(がつ)
手術拒否(しゅじゅつきょひ)原告(げんこく)反論(はんろん) タイ人女性(じんじょせい)HIV訴訟(そしょう) (だい)回口頭弁論(かいこうとうべんろん) 2(にち) 山日(さんにち)96. 4. 3
中国(ちゅうごく)から()()どもたち ()ごろの差別(さべつ)・いじめ (くや)しさと(かな)しさ作文(さくぶん)に 東桂小(ひがしかつらしょう)のI教諭(きょうゆ) 朝日(あさひ)96. 4. 3
中国(ちゅうごく)から()子供(こども)たちの作文(さくぶん) 朝日(あさひ)96. 4. 4
■タイ(じん)ネット構築(こうちく)へ 〃精神的(せいしんてき)(ささ)え〃を強化(きょうか) オアシス   山日(さんにち)96. 4. 6
()える外国籍児童(がいこくせきじどう) 甲府市立小中校(こうふしりつしょうちょうこう) 5年前(ねんまえ)(くら)べ3.5(ばい) 甲府市教委(こうふしきょうい) 定例校長会(ていれいこうちょうかい)(ここのか) 山日(さんにち)96. 4.10
永照寺(えいしょうじ)古里(ふるさと)新年祭(しんねんさい) 在県(ざいけん)タイ(じん)交流深(こうりゅうふか)める オアシス 14(にち)   山日(さんにち)96. 4.17
言葉覚(ことばおぼ)えながら(なや)みごと相談(そうだん)も 「日本語寄(にほんごよ)()教室(きょうしつ)開校(かいこう) オアシス 14(にち) 朝日(あさひ)96. 4.17

(ぜん) (くに) 1996(ねん)(がつ)〜4(がつ)

〔'96(ねん)(がつ)
(せつ)ない体験(たいけん) 中国人学生(ちゅうごくじんがくせい)報告(ほうこく)(きたな)い」と仲間外(なかまはず)れ 日教組教育研究全国大会(にっきょうそきょういくけんきゅうぜんこくたいかい)で 1(ついたち) 朝日(あさひ)96. 2. 2
朝鮮(ちょうせん)台湾人(たいわんじん)参政権(さんせいけん)(みと)めず」 背景(はいけい)に「天皇制護持(てんのうせいごじ)」 終戦直後(しゅうせんちょくご)資料見(しりょうみ)つかる   朝日(あさひ)96. 2. 5
出稼(でかせ)女性(じょせい)保護(ほご) ILO アジア急増(きゅうぞう)提案(ていあん) 報告書(ほうこくしょ)発表(はっぴょう) 4(よっか) 山日(さんにち)96. 2. 6
在日外国人(ざいにちがいこくじん)福祉金(ふくしきん) 無年金者救済(むねんきんしゃきゅうさい)新制度(しんせいど) 滋賀県(しがけん) 新年度(しんねんど)から (けん)市町村(しちょうそん)補助金(ほじょきん)   朝日(あさひ)96. 2.11
■「日本語(にほんご)できない」10%(ぞう) 外国人(がいこくじん)小中高生調査(しょうちゅうこうしょうちょうさ) 教育必要(きょういくひつよう)は1(まん)1800(にん) 文部省調査(もんぶしょうちょうさ) 山日(さんにち)96. 2.16
(すす)教室(きょうしつ)国際化(こくさいか) 日本語(にほんご)教育(きょういく)必要(ひつよう)外国人小(がいこくじんしょう)中学生(ちゅうがくせい)増加(ぞうか) 95年文部省調査(ねんもんぶしょうちょうさ)   朝日(あさひ)96. 2.16
外国人登録事務(がいこくじんとうろくじむ)通達(つうたつ)など一部開示(いちぶかいじ) 法務省(ほうむしょう) 全国(ぜんこく)都道府県(とどうふけん)(つた)える 朝日(あさひ)96. 2.17
国籍条項(こくせきじょうこう)物別(ものわか)高知県自治省(こうちけんじちしょう) 知事(ちじ)撤廃方針変(てっぱいほうしんか)えず 20(にち)   朝日(あさひ)96. 2.21
■きずな(もと)めて ()()(てら) アジア人女性(じんじょせい)(あい)() 「FAH こすもす」 
朝日(あさひ)96. 2.21
■3県知事(けんちじ)高知(こうち)賛成(さんせい)国籍条項全国知事(こくせきじょうこうぜんこくちじ)アンケート 肯定的評価(こうていてきひょうか)が1/3以上(いじょう)   朝日(あさひ)96. 2.24
国籍条項(こくせきじょうこう)撤廃橋本知事(てっぱいはしもとちじ)表明(ひょうめい) 高知(こうち) 今夏(こんか)職員採用試験(しょくいんさいようしけん) 27(にち) 永住外国人(えいじゅうがいこくじん)受験資格(じゅけんしかく) 山日(さんにち)96. 2.28
■ビザ、誓約書(せいやくしょ)()()え 「不法就労抑制(ふほうしゅうろうよくせい)に」と タイの日本大使館(にほんたいしかん)   朝日(あさひ)96. 2.29
〔'96(ねん)(がつ)
全国中学体育大会(ぜんこくちゅうがくたいいくたいかい) 外国人学校(がいこくじんがっこう)参加正式決定(さんかせいしきけってい) 日本中学校体育連盟(にほんじゅうがっこうたいいくれんめい) 8(ようか) 朝日(あさひ)96. 3. 9
■ふえ(つづ)ける外国人(がいこくじん)()ら ()かしたい教室国際化(きょうしつこくさいか) 世界学(せかいまな)工夫重(くふうかさ)ね   朝日(あさひ)96. 3.11
不法滞在外国人(ふほうたいざいがいこくじん)仕事(しごと)あっせん 中学教諭(ちゅうがくきょうゆ)有罪判決(ゆうざいはんけつ) 福岡地裁(ふくおかちさい) 13(にち) 山日(さんにち)96. 3.14
国際規約(こくさいきやく)国内法(こくないほう)より優先(ゆうせん) 徳島地裁(とくしまちさい) 接見妨害(せっけんぼうがい)()()ぎ 15(にち)   山日(さんにち)96. 3.16
不法残留外国人(ふほうざんりゅうがいこくじん) 減少傾向(げんしょうけいこう)(つづ)く 入管局推計(にゅうかんきょくすいけい) 16日付発表(にちづけはっぴょう) 山日(さんにち)96. 3.17
国籍条項撤廃(こくせきじょうこうてっぱい) 大阪市(おおさかし)方針(ほうしん) 1996年度(ねんど)から実施(じっし)したい   朝日(あさひ)96. 3.20
女性(じょせい)日本(にほん)人身売買(じんしんばいばい) タイの邦人逮捕(ほうじんたいほ) 静岡県警(しずおかけんけい) 30(にち) 信毎(しんまい)96. 3.30
〔'96(ねん)(がつ)
外国人(がいこくじん)だけで諮問機関(しもんきかん) 川崎市(かわさきし)年内設置(ねんないせっち) 意見(いけん)政策(せいさく)反映(はんえい) 市長(しちょう)諮問機関(しもんきかん)提出(ていしゅつ) 2日(ふつか) 山日(さんにち)96. 4. 3
川崎市(かわさきし)外国人市民代表者会議(がいこくじんしみんだいひょうしゃかいぎ)」 骨格固(こっかくかた)まる 定数(ていすう)26 (ねん)回開催(かいかいさい) 2日(ふつか)   朝日(あさひ)96. 4. 3
外国人労働者(がいこくじんろうどうしゃ)素顔放映(すがおほうえい) 朝日放送(あさひほうそう)謝罪(しゃざい)和解(わかい) 大阪地裁(おおさかちさい) 朝日(あさひ)96. 4.11
■「歌手(かしゅ)入国基準(にゅうこくきじゅん)強化(きょうか) 法務省方針(ほうむしょうほうしん) ()()(さき)要件新設(ようけんしんせつ) 17日衆院法務委(ひしゅういんほうむい)説明(せつめい)   朝日(あさひ)95. 4.19
■イラン人就寝(じんしゅうしん)のプレハブ 騒音(そうおん)腹立(はらだ)重機(じゅうき)破壊(はかい) 近所(きんじょ)(おとこ) 群馬県新田町(ぐんまけんあらたちょう) 20日(はつか)  朝日(あさひ)96. 4.21
朝鮮学校生(ちょうせんがっこうしょう)暴行(ぼうこう)暴言(ぼうげん) 偽米(にせべい)ドル事件以降(じけんいこう)11(けん) 24()まとめ   朝日(あさひ)96. 4.25
()ども買春(ばいしゅん) 根絶(こんぜつ)(たか)まる国際機運(こくさいきうん) 「違法(いほう)」の認識薄(にんしきうす)日本(にほん) (はたら)()創出(そうしゅつ)課題(かだい) 朝日(あさひ)96. 4.26
■「国籍条項(こくせきじょうこう)撤廃不適当(てっぱいふてきとう)県職員採用(けんしょくいんさいよう)自治相(じちそう) 27() 高知市内(こうちしない)のホテルで   山日(さんにち)96. 4.28

海外(かいがい)    

■ミャンマー(のが)れタイで不法就労(ふほうしゅうろう) バンコクのビル工事現場(こうじげんば)に〃ミャンマー(むら)〃 強制労働嫌(きょうせいろうどうぎら)い  朝日(あさひ)96. 2. 7
児童買売春(じどうばいばいしゅん)罰強化(ばつきょうか) タイで売春防止法改正案(ばいしゅんぼうしほうかいせいあん)可決(かけつ) 外国人(がいこくじん)にも適用(てきよう) 17() 朝日(あさひ)96. 4.19  

※2(がつ)25(にち)・27(にち)、3(がつ)4日(よっか)5日(いつか)・11()朝日新聞(あさひしんぶん)山梨版(やまなしはん)にて『あこがれのジープン HIV感染(かんせん) タイ女性(じょせい)軌跡(きせき)』と(だい)し5(かい)連載(れんさい)がありました。なお、記事中(きじちゅう)裁判支援(さいばんしえん)のための「ジュリー基金(ききん)募集(ぼしゅう)に (たい)して数人(すうにん)(かた)からカンパをいただきました。(まこと)にありがとうございました。今後(こんご)()(つづ)きお(ねが)(いた)します。 



甲府(こうふ)ロータリークラブより表彰(ひょうしょう)

 甲府(こうふ)ロータリークラブよりオアシスの外国人支援活動(がいこくじんしえんかつどう)評価(ひょうか)され、4(がつ)22(にち)代表(だいひょう)表彰式(ひょうしょうしき)出席(しゅっせき)し、表彰状(ひょうしょうじょう)金一封(きんいっぷう)をいただきました。  今年度(こんねんど)は、助成金(じょせいきん)()てもなかったのですが、日本語寄(にほんごよ)()教室(きょうしつ)開講(かいこう)したり、事務所(じむじょ)をもうひと部屋借(へやか)りましたので、大変助(たいへんたす)かり、(はげ)みにもなりました。これも皆様(みなさま)のご協力(きょうりょく)のおかげです。今後(こんご)ともよろしくお(ねが)いいたします。
 なお、助成(じょせい)申請(しんせい)できるところの心当(こころあ)たりがありましたら(おし)えてください。


新年度(しんねんど)になりました

会費(かいひ)納入(のうにゅう)をお(ねが)いします。

(はや)くも一年(いちねん)がたってしまいました。昨年(さくねん)は、青年会議所(せいねんかいぎしょ)からの助成金(じょせいきん)があったとはいえ、日本語寄(にほんごよ)()教室(きょうしつ)開講(かいこう)、それにともない事務所(じむじょ)をもうひと部屋借(へやか)りたり事務用品(じむようひん)をそろえたりと、経費(けいひ)()えています。(事務所(じむじょ)賃貸料(ちんたいりょう)だけでも(ねん)70万円以上(まんえんいじょう)かかってしまいます。)やはり、一番頼(いちばんたよ)りになるのは会員(かいいん)皆様(みなさま)からの会費(かいひ)です。
 
日本語寄(にほんごよ)()教室(きょうしつ)」という(あら)たな事業(じぎょう)(はじ)まり天手古舞(てんてこまい)といった(かん)じですが、今年度(こんねんど)もご支援(しえん)、ご協力(きょうりょく)をお(ねが)いいたします。
 
(あわ)せて会員(かいいん)拡大(かくだい)にもご協力(きょうりょく)ください。


個人会員(こじんかいいん)  年間(ねんかん) 12,000(えん)
団体会員(だんたいかいいん)  1(くち) 10,000(えん)
賛助会員(さんじょかいいん)  1(くち) 20,000(えん)


編集後記(へんしゅうこうき)

今年(ことし)はなんとかギリギリ総会(そうかい)(あいだ)()いそうです。95年度(ねんど)は、8(ごう)が4月発行(がつはっこう)となってしまったため、2(かい)しか発行(はっこう)できなかったことになりますが、今年度(こんねんど)はこれで2号発行(ごうはっこう)したことになります。日本語寄(にほんごよ)()教室(きょうしつ)開校(かいこう)になり、ニュースの編集(へんしゅう)一人(ひとり)ではだんだんカバーできなくなってきました。どなたかニュースの編集(へんしゅう)をやってみませんか。連絡待(れんらくま)っています。(A)


戻る