OASIS News 10

オアシス・OASISニュース


1996(ねん)10(がつ) No.10


96年度(ねんど)もご理解(りかい)とご協力(きょうりょく)をお(ねが)いいたします

    

「オアシス」代表(だいひょう)         田ヶ谷(たがや) 雅夫(まさお)


 (みな)さんこんにちわ。こんないいお天気(てんき)週末(しゅうまつ)においでいただき大変(たいへん)うれしく(おも)います。

 ところで(みな)さん5(がつ)25(にち)(なん)()かご(ぞん)じでしょうか。(じつ)(わたし)もこの間初(あいだはじ)めて()ったのですが、お釈迦様(しゃかさま)()くなった()だそうです。その5(がつ)25(にち)愛宕山(あたごやま)のお(てら)さんにタイの(かた)がたくさん(あつ)まりました。ご(ぞん)じのとおりタイは仏教国(ぶっきょうこく)ですのでお釈迦様(しゃかさま)命日(めいにち)(あつ)まって供養(くよう)するということのようです。タイからPさんというお(ぼう)さんもおいでになりました。

 タイの女性(じょせい)(かた)みんなきれいですね。(はな)()いたようでした。それでお菓子(かし)とか果物(くだもの)とかタイの料理(りょうり)をいくつもいくつも用意(ようい)されていました。自分(じぶん)(なに)かタイのどこかの農村(のうそん)()ったような()がしました。

 そのとき(かん)じたのは、やっぱりこの方達(かたたち)純粋(じゅんすい)なタイの(じん)たちだなあということ、と同時(どうじ)にタイの由緒(ゆいしょ)のある行事(ぎょうじ)をやっている()()きとした(かお)大変心(たいへんこころ)をうたれるとともに敬服(けいふく)しました。なんとなく(わたし)たちはステレオタイプで「タイの(じん)、ああ()(どく)、みじめ」と直結(ちょっけつ)して(かんが)えてしまうことが(おお)いんですが、堂々(どうどう)自信(じしん)(あふ)れたタイの女性(じょせい)(かた)(あつ)まりを()ていると、我々(われわれ)日本人(にほんじん)が「()(どく)(みじ)めなタイの(じん)(たす)けてやろう」というおおそれた気持(きも)ちが()()んでしまいました。そういう意味(いみ)今後(こんご)弱者救済(じゃくしゃきゅうさい)、チャリティーといった意味(いみ)でなくて(おな)人間同士(にんげんどうし)、アジア人同士(じんどうし)としておつきあいをしていきたいと(かん)じました。

 先程(さきほど)新聞記者(しんぶんきしゃ)(ひと)から、「オアシスの目玉(めだま)(なに)か」というようお(たず)ねもありました。(わたし)はやはり「日本語寄(にほんごよ)()教室(きょうしつ)」だろうと(おも)います。人間(にんげん)はやはりコミュニケーション、言葉(ことば)言葉(ことば)のつながりがないと本当(ほんとう)交流(こうりゅう)というものは()()たないと(おも)います。

 「日本語寄(にほんごよ)()教室(きょうしつ)」は、前々(まえまえ)からやるやると予告(よこく)ばかりしていましたが、やっと95年度(ねんど)行事(ぎょうじ)最後(さいご)(ほう)芽出(めだ)しをしました。

 (おどろ)くことにたくさんの受講者(じゅこうしゃ)(かた)がおいでになりました。タイの(わか)(おんな)人達(ひとたち)、あるいはイランの労働者(ろうどうしゃ)方達(かたたち)など、自分(じぶん)たちの()いてる時間(じかん)日本語(にほんご)(なら)いたいという熱意(ねつい)がひしひしと(かん)じられました。

 また、日本語(にほんご)(おし)えてくださるボランティアを募集(ぼしゅう)しましたが、我々(われわれ)予想以上(よそういじょう)の50(めい)講師(こうし)確保(かくほ)することが出来(でき)ました。これまた(ひと)つの(おどろ)きでした。

 教室(きょうしつ)(なか)には一見喫茶店(いっけんきっさてん)世間話(せけんばなし)をしているように()える教室(きょうしつ)もあります。しかしそこで(わたし)は、「()えてきた、外国人(がいこくじん)(かた)()えてきた」ということを、一生懸命日本語(いっしょうけんめいにほんご)(なら)いたいという外国人(がいこくじん)(かた)実際(じっさい)()(まえ)にして実感(じっかん)したわけです。

96年度(ねんど)日本語教室(にほんごきょうしつ)中核(ちゅうかく)()えて、言葉(ことば)生活(せいかつ)仕事(しごと)医療(いりょう)教育(きょういく)といろいろな分野(ぶんや)全方位(ぜんほうい)全方角(ぜんほうがく)という(かたち)(かか)わったいきたいと(おも)います。

 オアシスには事務局(じむきょく)があり、ボランティアですが素晴(すば)らしい事務局(じむきょく)(ひと)がいます。しかし、いくら有能(ゆうのう)優秀(ゆうしゅう)活動家(かつどうか)(あつ)まってもそれだけでオアシスが目指(めざ)している仕事(しごと)山梨県内(やまなしけんない)普及(ふきゅう)するとは(おも)いません。また、たくさんの(ひと)たちの理解協力(りかいきょうりょく)(ひろ)(もと)めないことにはだんだん活動(かつどう)(しり)つぼみになる(おそ)れがあります。そういう意味(いみ)では、今日(きょう)から5年目(ねんめ)(はい)りますが(ひと)つの(まが)(かど)だと(おも)っています。もっともっと(おお)くの(かた)支持(しじ)をいただきたいと(かんが)えています。ぜひ、(ちから)(ゆる)範囲内(はんいない)で、今日(きょう)総会(そうかい)だけでなく毎週火曜日(まいしゅうかようび)には、かどやビルの2(かい)でなんやかんやと活動(かつどう)しておりますので、気楽(きらく)にのぞいていただきたいと(おも)います。その(ひと)その(ひと)立場(たちば)出来(でき)範囲(はんい)でやっていただければいいわけです。ぜひ、今年度(こんねんど)活動(かつどう)をお見守(みまも)りいただき、(こえ)()けていただき一緒(いっしょ)行動(こうどう)(うつ)していただければと(おも)います。

 「外国人問題(がいこくじんもんだい)」は不況(ふきょう)()われば自然解決(しぜんかいけつ)というわけにはまいりません。日本人(にほんじん)()きていく(うえ)永久(えいきゅう)についてまわるひとつの課題(かだい)であり、重要(じゅうよう)(こと)であるにもかかわらず非常(ひじょう)未開拓(みかいたく)分野(ぶんや)であります。我々(われわれ)もしなくてはいけないこと、(かんが)えていかなければいけなことがいっぱいあります。一握(ひとにぎ)りのオアシスのメンバーの活動(かつどう)()わらせることなく(ひろ)県民(けんみん)皆様(みなさま)理解(りかい)とお力添(ちからぞ)えをいただけたならと(おも)います。

 今日(きょう)はどうぞよろしくお(ねが)いします。どうもありがとうございました。

(1996年度山梨外国人人権(ねんどやまなしがいこくじんじんけん)ネットワーク  オアシス総会(そうかい)代表挨拶(だいひょうあいさつ)から)

オアシス活動報告(かつどうほうこく)

1996(ねん)(がつ)〜1996(ねん)(がつ)


6.15 オアシス総会(そうかい)  総会記念講演会(そうかいきねんこうえんかい)  
   「外国人(がいこくじん)状況(じょうきょう)変遷(へんせん)講師(こうし):K.H.さん(カラバオの(かい) 神奈川人権(かながわじんけん)センター・ケースワーカー)
    於山梨県国際交流(おけるやまなしけんこくさいこうりゅう)センター
6.20 事務局会議(じむきょくかいぎ)    於事務所(おけるじむしょ)
7.18 事務局会議(じむきょくかいぎ)    於事務所(おけるじむしょ)
8.22 事務局会議(じむきょくかいぎ)    於事務所(おけるじむしょ)
9. 1 タイ国会下院労働社会福祉委員会(こっかいかいんろうどうしゃかいふくしいいんかい)議員(ぎいん)意見交換(いけんこうかん)  
   於山梨県(おけるやまなしけん)ボランティアセンター
9. 9 〜11 反差別国際運動(はんさべつこくさいうんどう)(IMADR)主催(しゅさい)の『人身売買(じんしんばいばい)サバイバーのエンパワーメントのための国際(こくさい)セミナー』に副代表(ふくだいひょう)参加(さんか)報告(ほうこく)
9.12 タイ人女性(じんじょせい)Jさんと裁判(さいばん)()()わせ 
9.13 タイ・チュラロンコーン大学社会開発学(だいがくしゃかいかいはつがく)センター主催国際会議(しゅさいこくさいかいぎ)副代表(ふくだいひょう)出席(しゅっせき)
9.17 タイ人女性裁判傍聴(じんじょせいさいばんぼうちょう)  於甲府地方裁判所(おけるこうふちほうさいばんしょ)
9.19 事務局会議(じむきょくかいぎ)   於事務所(おけるじむしょ)     
毎週火曜日事務所(まいしゅうかようびじむしょ)にて外国人相談受付(がいこくじんそうだんうけつけ)      (8(がつ)13(にち)(やす)みました。)



相談活動(そうだんかつどう)(おも)なもの)

1996(ねん)(がつ)〜1996(ねん)(がつ)


・イラン(じん)より   日本人(にほんじん)友達(ともだち)にお(かね)()した(のこ)り10,000(えん)()(かえ)すことはできるか。
・ブラジル(じん)より 賃金未払(ちんぎんみばら)いについて
・タイ(じん)    (あか)ちゃんが()まれたが(おっと)結婚(けっこん)承知(しょうち)しない。暴力(ぼうりょく)()るう   → 何度(なんど)相談(そうだん)(あと)結婚(けっこん)手続(てつづ)きを(すす)める。
帯状(おびじょう)ほう(しん)のタイ(じん)  → 「みずら」に()()けていただき帰国(きこく)へ。
拘留中(こうりゅうちゅう)のイラン人男性(じんだんせい)送金依頼(そうきんいらい)
・ペルー(じん)より   雇用保険(こようほけん)会社(かいしゃ)(はら)っていなかった。   →会社(かいしゃ)(はら)う。
結婚(けっこん)相談(そうだん) 8(けん)  在留特別許可(ざいりゅうとくべつきょか)(けん)
交通事故(こうつうじこ)死亡(しぼう)した中国人(ちゅうごくじん)留学(りゅうがく)VISA()れ)の処置(しょち)について。大使館(たいしかん)連絡(れんらく)()ってもらう。
・ハンドインハンド・ちばより   ペルー(じん)の9(さい)と6(さい)子供(こども)教育相談(きょういくそうだん)
・イラン(じん)    労災(ろうさい)(なが)(あいだ)ケアーしてきたが退院後自動車事故(たいいんごじどうしゃじこ)()こし逮捕(たいほ)された → 釈放(しゃくほう)
・イラン人女性(じんじょせい)より 出産(しゅっさん)について   病院決定(びょういんけってい)
・フィリピン(じん)より   ()どもの在留資格(ざいりゅうしかく)について・相談中(そうだんちゅう)
・タイ(じん)より   (おっと)逃亡(とうぼう)について
・イラン(じん)より   税金返金(ぜいきんへんきん)について10(けん)
・ペルー(じん)より  出産(しゅっさん)について
・タイ(じん)   (おっと)暴力(ぼうりょく)帰国(きこく)
・タイ(じん)より 労災(ろうさい)について
・ペルー(じん)   退居(たいきょ)()たり法外(ほうがい)敷金他(しききんほか)要求(ようきゅう)される。
・タイ(じん)   帰国(きこく)、2(けん)、ヘルプへお(ねが)いする。
日本語(にほんご)(なら)いたい。数件(すうけん)
・イラン(じん)   4年前(ねんまえ)元請(もとう)会社(かいしゃ)からの労災見舞(ろうさいみま)(きん)会社(かいしゃ)孫請(まごう)け)に着服(ちゃくふく)され、交渉(こうしょう)(つづ)けてきたが、元請(もとう)会社(かいしゃ)がその(ぶん)(ふたた)支払(しはら)うことでやっと解決(かいけつ)


1996年度(ねんど)山梨外国人人権(やまなしがいこくじんじんけん)ネットワークオアシス総会(そうかい)から


 6(がつ)15(にち)山梨県国際交流(やまなしけんこくさいこうりゅう)センターに(おい)山梨外国人人権(やまなしがいこくじんじんけん)ネットワーク・オアシスの96年度総会(ねんどそうかい)(ひら)きました。当日(とうじつ)参加者(さんかしゃ)が20数名(すうめい)昨年(さくねん)(くら)べると(すく)なくちょっと(さび)しかったのですが、Kさんの司会(しかい)のもと、T代表(だいひょう)挨拶(あいさつ)(はじ)まり、議事(ぎじ)はA事務局次長(じむきょくじちょう)により(すす)められ、95年度事業報告(ねんどじぎょうほうこく)会計報告(かいけいほうこく)、96年度事業計画案(ねんどじぎょうけいかくあん)予算案(よさんあん)審議(しんぎ)、すべて拍手(はくしゅ)のもと承認(しょうにん)され、休憩(きゅうけい)後記念講演(あときねんこうえん)へと(うつ)りました。  ここでは紙面(しめん)関係(かんけい)総会(そうかい)補足(ほそく)説明(せつめい)されたものについて掲載(けいさい)いたしますので、総会資料(そうかいしりょう)をもとにご覧下(らんくだ)さい。

1995年度事業報告(ねんどじぎょうほうこく)

相談(そうだん)特徴(とくちょう)

相談(そうだん)内容(ないよう)は、女性(じょせい)からの緊急避難的(きんきゅうひなんてき)活動(かつどう)件数(けんすう)()っていますが、イラン(じん)中心(ちゅうしん)とした男性労働者(だんせいろうどうしゃ)労災(ろうさい)賃金未払(ちんぎんみばら)いの相談(そうだん)相変(あいか)わらずあります。また、定住化(ていじゅうか)にともなう相談(そうだん)としてペルー(じん)、タイ(じん)出産(しゅっさん)学校(がっこう)()きたい、結婚(けっこん)をしたいという種類(しゅるい)相談(そうだん)()てきています。こういった相談(そうだん)短期的(たんきてき)には解決(かいけつ)できないものなので時間(じかん)をかけています。

それから税金(ぜいきん)相談(そうだん)()えています。今年確定申告(ことしかくていしんこく)を2(けん)やりました。いわゆるオーバステイだから 申告出来(しんこくでき)ないということはありません。税金(ぜいきん)確定申告(かくていしんこく)すれば(もど)ってきます。それから不当(ふとう)に20%(ちか)(ぜい)()けられている(れい)散見(さんけん)されます。しかも源泉徴収表(げんせんちょうしゅうひょう)()されていないようです。20%は(ぜい)ということで給料(きゅうりょう)から()っていながら内実(ないじつ)企業(きぎょう)のぽっぽに(おさ)まっているんではないかという(れい)()られます。

1995年度会計報告(ねんどかいけいほうこく)

会員(かいいん)()り、会費収入(かいひしゅうにゅう)減少(げんしょう)している。

質問(しつもん) − (あず)かり(きん)とは?  
 (ひと)つは、HIV裁判(さいばん)女性(じょせい)へのカンパ。もう(ひと)つは、売春(ばいしゅん)強要(きょうよう)されたタイ人女性(じんじょせい)人格権(じんかくけん)侵害(しんがい)されたという裁判(さいばん)で、被告(ひこく)上告(じょうこく)したが裁判所(さいばんしょ)から 「あなた()てないから示談(じだん)にしなさい」ということになりました。その示談金(じだんきん)は、月払(つきばら)いになっていて弁護士(べんごし)さんに(あず)かっていただいていましたが、95年度中(ねんどちゅう)()わりました。しかし女性(じょせい)連絡(れんらく)()れないのでまだ(わた)せない状態(じょうたい)です。連絡(れんらく)()れしだい(わた)します。

質問(しつもん) − 日本語寄(にほんごよ)()教室(きょうしつ)状況(じょうきょう)は?
 講師(こうし)のボランティア募集(ぼしゅう)で50名近(めいちか)応募(おうぼ)がありその()回学習会(かいがくしゅうかい)(おこ)ない、講師(こうし)生徒(せいと)希望時間(きぼうじかん)()()わせ、4(がつ)12(にち)開講式(かいこうしき)(おこ)ない、現在(げんざい)、スペイン語圏(ごけん)、タガログ語圏(ごけん)、タイ語圏(ごけん)、ペルシャ語圏(ごけん)()け、それぞれ1〜3クラスが開講(かいこう)しています。

1996年度事業計画(ねんどじぎょうけいかく)

□オアシスセミナーについて
  今年度(こんねんど)会員(かいいん)(かた)関係者(かんけいしゃ)(かた)希望(きぼう)()いてみてやっていきたいと(おも)います。

機関誌(きかんし)発行(はっこう)
  なかなか(おも)うように発行(はっこう)できていません。さらに充実(じゅうじつ)させたいと(かんが)えています。

□パンフレットの作成(さくせい)について

タイ()についてはタイ(じん)僧侶(そうりょ)がタイ()のパンフレットをつくっていってくれ、すでにそれによる相談(そうだん)がきはじめています。
そのほか、スペイン()とかポルトガル()、ハングル、中国語(ちゅうごくご)のパンフレットを(つく)っていきたいのですが、まだ、態勢(たいせい)()れていませんので、とりあえずスペイン()からというふうになっていくと(おも)います。

行政(ぎょうせい)との対応(たいおう)
結婚関係(けっこんかんけい)法務局(ほうむきょく)税金関係(ぜいきんかんけい)税務署(ぜいむしょ)など、今後(こんご)行政(ぎょうせい)との対応(たいおう)()えると(おも)われます。

日本語教室(にほんごきょうしつ)充実(じゅうじつ)
受講者(じゅこうしゃ)途中(とちゅう)()えてくるクラスがあるので、対応(たいおう)(かんが)えなければならない。

□その他必要(たひつよう)事業(じぎょう)
(がつ)()たタイの僧侶(そうりょ)()が、来年(らいねん)また1ヵ月位山梨(いっかげつぐらいやまなし)()たいという希望(きぼう)があり、滞在先(たいざいさき)として一般(いっぱん)(いえ)がいいということでアパートか(なに)か1部屋確保(へやかくほ)してほしいと()われている。そして、日本人(にほんじん)()(わずら)わせずたくないということで、できれば(あさ)托鉢(たくはつ)()かけるそうです。タイの(かた)にとってはお(ぼう)さんの世話(せわ)をすることが精神的(せいしんてき)安定(あんてい)につながるらしいのでタイの(かた)交代(こうたい)世話(せわ)をしていただきたいとも(かんが)えています。それがコミュニティーの形成(けいせい)にもつながっていくんではないか(おも)います。
経費(けいひ)は、ソンクランというタイの新年(しんねん)のお(まつ)りの(とき)、お(ぼう)さんに寄進(きしん)がありました。それはタイ(じん)のために使(つか)ってほしいということでオアシスで(あず)かっていますのでそれを使(つか)っていきたいと(かんが)えています。

1996年予算案(ねんよさんあん)

収入(しゅうにゅう)のうち、会費収入(かいひしゅうにゅう)として個人会員(こじんかいいん)を40(にん)団体会員(だんたいかいいん)団体(だんたい)賛助会員(さんじょかいいん)1人(ひとり)目標(もくひょう)としています。助成金(じょせいきん)として甲府(こうふ)ロータリークラブよりの20万円(まんえん)確定(かくてい)しています。寄付金(きふきん)は30万円(まんえん)計上(けいじょう)しています。


がんばってます「日本語寄(にほんごよ)()教室(きょうしつ)


(がつ)から5(がつ)にかけて開講(かいこう)したオアシス「日本語寄(にほんごよ)()教室(きょうしつ)」のうちタガログ語圏(ごけん)とタイ語圏(ごけん)のクラスについて、6(がつ)15(にち)総会(そうかい)報告(ほうこく)された様子(ようす)と、10月中旬(がつちゅうじゅん)状況(じょうきょう)
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報告(ほうこく)します。
(まとめA)

英語圏(えいごけん)クラス担当講師(たんとうこうし)
(がつ)(なか)ばから英語圏(えいごけん)男性(だんせい)日本語(にほんご)(おし)えています。勉強(べんきょう)は4〜5(ねん)やりましたが、正式(せいしき)(おし)えた経験(けいけん)はありません。(はじ)めてですので、どんな言葉(ことば)(おぼ)えたいかということで、教科書通(きょうかしょどお)り、設問(せつもん)(もう)けアンケートを()りました。その(ひと)つは、日常生活(にちじょうせいかつ)(かん)する言葉(ことば)仕事(しごと)従事(じゅうじ)している(とき)言葉(ことば)日本(にほん)文化(ぶんか)(かか)わる言葉(ことば)()せたわけですが、3(にん)とも順位(じゅんい)若干違(じゃっかんちが)いますがこれに関連(かんれん)する言葉(ことば)(おぼ)えたいということでした。
受講者(じゅこうしゃ)は、日本(にほん)に3(ねん)〜5年滞在(ねんたいざい)している(ひと)です。一応(いちおう)片言(かたこと)ながら日本語(にほんご)のあいさつとか動詞(どうし)中心(ちゅうしん)とした(うご)きの言葉(ことば)とか不自由(ふじゆう)なくしゃべっていますので、(なに)から(はい)ろうかと(おも)いまして、最初平仮名(さいしょひらがな)(つぎ)片仮名(かたかな)非常(ひじょう)にやさしい漢字(かんじ)(ふく)めて(やく)ヵ月間教(かげつかんおし)えたわけですが、3(にん)とも非常(ひじょう)熱心(ねっしん)()いてくれています。おおいに反省(はんせい)しているのが、最初(さいしょ)時間半(じかんはん)ぴっちり授業(じゅぎょう)をやりしましたが(すこ)しきついようなので、1時間授業(じかんじゅぎょう)をやり、(あと)の30(ぶん)人間関係(にんげんかんけい)をうまく()っていこうと雑談(ざつだん)とか(うた)から日本語(にほんご)(おぼ)えるという(こと)で『ここに(さち)あり』というような(うた)(おし)えています。 以上(いじょう)のような教授方法(きょうじゅほうほう)でやっております。なお文字(もじ)のほうを一通(ひととお)(おぼ)えたならば、音声(おんせい)中心(ちゅうしん)とした文型(ぶんけい)教育(きょういく)移行(いこう)していきたいと(おも)っていますので(いま)教科書(きょうかしょ)選択中(せんたくちゅう)です。 (1996(ねん)(がつ)15(にち)オアシスの総会(そうかい)での報告(ほうこく)をまとめ)

英語圏教室(えいごけんきょうしつ)その()
 6月以降(がついこう)は、小学校(しょうがっこう)のテキストを中心(ちゅうしん)に、()むこと、漢字(かんじ)(おぼ)えること、教科書中(きょうかしょじゅう)文体(ぶんたい)利用(りよう)して文型(ぶんけい)(おぼ)えることを(おも)(おこ)なっています。日本語特有(にほんごとくゆう)表現(ひょうげん)(おし)えるとすぐ応用(おうよう)しており、感心(かんしん)しています。
 ひらがな、カタカナは「よくぞここまで」というくらい()めるようになり、漢字(かんじ)(ひゃく)くらいは(おぼ)えました。先週(せんしゅう)戸外(こがい)レッスンということで夜叉神峠(やしゃじんとうげ)()ってきました。()登山者(とざんしゃ)とも会話(かいわ)をし、いい勉強(べんきょう)になったようです(会社(かいしゃ)ではあまり日本語(にほんご)使(つか)わないよう)。(かえ)ってきてからの授業(じゅぎょう)では、夜叉神峠(やしゃじんとうげ)()った(とき)のことを作文(さくぶん)()いてもらいましたが、半年(はんとし)でここまで()けるようになり、(かれ)らの熱意(ねつい)がうかがえます。(10月中旬講師(つきちゅうじゅんこうし)にインタビューしたものをまとめ)

タイ語圏(ごけん)クラス中級(ちゅうきゅう)クラス担当講師(たんとうこうし)
(がつ)()わりからタイ語圏(ごけん)(かた)担当(たんとう)しております。()(たび)人数(にんずう)()えてまして、(いま)何人(なんにん)いるのか正確(せいかく)には把握(はあく)しておりません。とりあえず、クラスを初級(しょきゅう)中級(ちゅうきゅう)上級(じょうきゅう)()けまして、初級(しょきゅう)は、多少日本語(たしょうにほんご)(みみ)から()いてわかるけれども、あまりよくしゃべれない(ひと)。そして平仮名(ひらがな)など文字(もじ)もまったくできない(ひと)たち。中級(ちゅうきゅう)は、平仮名(ひらがな)はでき、会話(かいわ)(むずか)しいことは(べつ)としまして、簡単(かんたん)なことはなんとかやっていける(ひと)たち。上級(じょうきゅう)(かた)は、会話(かいわ)についてはほとんどバイリンガルというかんじで、ただ、()()きがもう(すこ)しということで、(いま)国語(こくご)教科書(きょうかしょ)使(つか)って漢字(かんじ)練習(れんしゅう)だとか、日本語的(にほんごてき)(むずか)しい表現(ひょうげん)について勉強(べんきょう)しております。
(わたし)担当(たんとう)しております中級(ちゅうきゅう)クラスは、(いま)平仮名(ひらがな)完全(かんぜん)にマスターしたところです。一応書(いちおうか)いたり、()んだりはできるのですが、(みみ)から(はい)ってきた言葉(ことば)平仮名(ひらがな)()くということがまだ全然(ぜんぜん)できません。それから、日本語(にほんご)会話(かいわ)ですが、(わたし)はわかるのですが、(いえ)(かえ)って(はな)していたことをよく(おも)()してみると、タイ()文法(ぶんぽう)日本語(にほんご)をしゃべっているので目茶苦茶(めちゃくちゃ)なんですね。ですから普通(ふつう)(かた)(はなし)したらたぶんわからないと(おも)います。これからは耳慣(みみな)らしをしながら、文法(ぶんぽう)約束事(やくそくごと)について徐々(じょじょ)移行(いこう)していきたいと(かんが)えています。(1996(ねん)(がつ)15(にち)オアシスの総会(そうかい)での報告(ほうこく)をまとめ)

タイ語圏(ごけん)クラスその()
受講者(じゅこうしゃ)とも()()けてきました。
 中級(ちゅうきゅう)クラスは夏休(なつやす)後受講者(あとじゅこうしゃ)一人増(ひとりふ)え、その(かた)平仮名(ひらがな)()きをやっています。最初(さいしょ)からの(かた)は、平仮名(ひらがな)、カタカナを一応終了(いちおうしゅうりょう)したところ。でもまだ、(みみ)()いたことを()くまでには(すこ)時間(じかん)がかかります。現在(げんざい)(みな)さん子供(こども)さんはいないので()()きはまだ日常生活(にちじょうせいかつ)ではそれほど必要(ひつよう)ないようです。会話(かいわ)も、日常生活(にちじょうせいかつ)ではそれほど不自由(ふじゆう)していませんが、今後(こんご)きちっと(はな)すことに()()んでいきたいと(かんが)えています。
   初級(しょきゅう)クラスは、受講者(じゅこうしゃ)出入(でい)りが(はげ)しく、なかなか(まえ)(すす)めない状況(じょうきょう)です。また、夏休(なつやす)後出席者(あとしゅっせきしゃ)()ってきています。教室(きょうしつ)()たい気持(きも)ちにさせることも(かんが)えていかなければいけないと(おも)っています。(10月中旬講師(がつちゅうじゅんこうし)にインタビューしたものをまとめ)


オアシス「日本語寄(にほんごよ)()教室(きょうしつ)」に()せて

オアシス「日本語寄(にほんごよ)()教室(きょうしつ)」ペルシャ語圏担当講師(ごけんたんとうこうし) H


 山梨外国人人権(やまなしがいこくじんじんけん)ネットワーク「オアシス」が平成(へいせい)(ねん)12(がつ)のある()山梨日日新聞(やまなしにちにちしんぶん)案内欄(あんないらん)に「県内(けんない)()外国人向(がいこくじんむ)けに日本語教室(にほんごきょうしつ)のボランティア」の募集(ぼしゅう)()びかけ、応募(おうぼ)したのが「日本語寄(にほんごよ)()教室(きょうしつ)」に(かか)わるきっかけとなりました。

 この()びかけによって、(あと)()いた(はなし)では事務局(じむきょく)予想(よそう)した以上(いじょう)反響(はんきょう)があり、(おお)くの(もう)()みがあったそうで(おどろ)いています。

 元来(がんらい)正式(せいしき)日本語(にほんご)(おし)えた経験(けいけん)など()く、大上段(だいじょうだん)(かま)意気込(いきご)んでみても、また、これから県内(けんない)()外国人(がいこくじん)日本語(にほんご)(おし)えるぞと(おも)ってみたところで、()(そで)()れずでありますが、それでもと(おも)勉強(べんきょう)希望(きぼう)する外国人(がいこくじん)はどのような環境下(かんきょうか)山梨県(やまなしけん)()み、どのような職業(しょくぎょう)境遇(きょうぐう)で、日本語(にほんご)勉強(べんきょう)必要(ひつよう)としているのかを(かんが)えながら、オアシスの担当者(たんとうしゃ)から、この教室(きょうしつ)開設(かいせつ)目的(もくてき)趣旨(しゅし)(うかが)うと、複雑(ふくざつ)立場(たちば)外国人(がいこくじん)やover stayで()んでいる、イラン、フィリピン、タイ、ペルー、中国等(ちゅうごくなど)国々(くにぐに)からの労働者(ろうどうしゃ)日本語(にほんご)勉強(べんきょう)希望(きぼう)していることを()かされました。

 それでは、「オアシス」の名前(なまえ)(とお)り、(こころ)(やす)らぎと、日常(にちじょう)生活(せいかつ)必要(ひつよう)日本語(にほんご)をまず(おし)えたらよいのではないか、あるいは他国(たこく)()不安(ふあん)(おお)外国人(がいこくじん)方々(かたがた)に、(すこ)しでもお手伝(てつだ)いができ、心和(こころなご)ます時間(じかん)(あた)えることができるならばと(おも)い、この教室(きょうしつ)協力(きょうりょく)してみようかと(かんが)えたわけであります。

 「日本語寄(にほんごよ)()教室(きょうしつ)」の開講式(かいこうしき)平成(へいせい)(ねん)(がつ)14日(じゅうよっか)(けん)ボランティアセンターで(おこ)なわれ、そこで(はじ)めて、各国(かっこく)方々(かたがた)とお()いしました。 山梨県内(やまなしけんない)にこれほどの外国人(がいこくじん)がいるのかと(おも)うほど各国(かっこく)人々(ひとびと)(あつ)まり、(はな)言葉(ことば)がまるで音声多重放送(おんせいたじゅうほうそう)のようで(おどろ)かされました。

 交流会(こうりゅうかい)ではフィリピンの(わか)芸術家(げいじゅつか)、D.K.さんとそのグループの音楽(おんがく)による(つど)いを(とお)して、(はじ)めて日本語(にほんご)勉強(べんきょう)希望(きぼう)する外国人(がいこくじん)日本語(にほんご)(おし)えるボランティアとの(はな)()いが()たれました。(あつ)まった人々(ひとびと)は、若者(わかもの)家族連(かぞくづ)れ、ご夫婦(ふうふ)などの方々(かたがた)で、ボランティアの参加者(さんかしゃ)とゲームや合唱(がっしょう)をして(たの)しい一時(ひととき)()ごしました。

 その(なか)で、参加外国人(さんかがいこくじん)意向(いこう)やボランティアの希望(きぼう)をお(たが)いに()()い、事務局(じむきょく)調整(ちょうせい)をお(ねが)いし、準備(じゅんび)(ととの)実施可能(じっしかのう)なグループから(はじ)めることになりました。

 平成(へいせい)8(1996)(ねん)(がつ)9日(ここのか)午後(ごご)()から「オアシス」の事務所(じむしょ)において、イラン(じん)皆様(みなさま)(はじ)めての教室(きょうしつ)(ひら)かれました。希望者(きぼうしゃ)(おお)一同(いちどう)(おこ)なうのは無理(むり)なことから、(すう)クラスに()かれ、(かく)ボランティアの可能(かのう)時間(じかん)()めて(おこ)なうことになりました。

 小生(しょうせい)担当(たんとう)はイラン(じん)男性労働者(だんせいろうどうしゃ)で、年齢(ねんれい)は20(さい)から35(さい)ぐらいで、職業(しょくぎょう)県内(けんない)鉄工所(てっこうしょ)塗装会社(とそうがいしゃ)勤務(きんむ)する方々(かたがた)でありました。参加者(さんかしゃ)日常会話(にちじょうかいわ)はかなりできますが、()()きが不自由(ふじゆう)なので、テレビの会話(かいわ)新聞記事(しんぶんきじ)理解(りかい)や、法的(ほうてき)事務書類(じむしょるい)への記述(きじゅつ)出来(でき)るように()()きを勉強(べんきょう)したいという方々(かたがた)で、週一回(しゅういっかい)予定(よてい)(よる)の2時間(じかん)頑張(がんば)っています。

 (たし)かに、日本(にほん)という他国(たこく)()仕事(しごと)をしているだけあり、協調性(きょうちょうせい)(した)しさと同時(どうじ)に、バイタリティがあり、熱意(ねつい)には感心(かんしん)します。ノートには片言(かたこと)漢字(かんじ)とペルシャ()対訳(たいやく)()()め、会社(かいしゃ)から帰宅後(きたくご)自宅(じたく)勉強(べんきょう)をしている様子(ようす)が、(うかが)われます。  教室(きょうしつ)では、()む、()く、文例(ぶんれい)意味(いみ)(かんが)える(とう)の3分野(ぶんや)をミックスし、ケース・バイ・ケースで(おこ)なっていますが、我々(われわれ)日常(にちじょう)さりげなく使(つか)っている日本語(にほんご)をあらためて外国人(がいこくじん)質問(しつもん)されると、「あ、この使(つか)(かた)表現方法(ひょうげんほうほう)意味(いみ)(なん)だったんだろう」と戸惑(とまど)うこともしばしばです。

 どちらにしても、(みな)さんが(たの)しく日本語(にほんご)(まな)び、(あらた)めて日本(にほん)文化(ぶんか)山梨(やまなし)伝統(でんとう)再認識(さいにんしき)し、ボランティアの人々(ひとびと)他国(たこく)文化(ぶんか)(かんが)えを理解(りかい)できれば、(あら)たな発見(はっけん)(こころ)のつながりが出来(でき)、よりフレンドリーなおつきあいも可能(かのう)になるかと(かんが)えています。


日本語寄(にほんごよ)()教室(きょうしつ)検討会(けんとうかい)(ひら)きました

オアシス事務局次長(じむきょくじちょう) ・ 「日本語寄(にほんごよ)()教室(きょうしつ)教務担当(きょうむたんとう) A


 10(がつ)(ふつか)午後(ごご)()からと7()からの2(かい)にわけて、山梨県(やまなしけん)ボランティアセンターにて、「日本語寄(にほんごよ)()教室(きょうしつ)」の講師(こうし)(みな)さんを中心(ちゅうしん)に「日本語寄(にほんごよ)()教室(きょうしつ)」の検討会(けんとうかい)(ひら)きました。

 日本語寄(にほんごよ)()教室(きょうしつ)開講(かいこう)して約半年(やくはんとし)各教室(かくきょうしつ)様子(ようす)問題点(もんだいてん)、オアシスに(たい)する意見(いけん)などを()していただき、今後(こんご)運営(うんえい)参考(さんこう)にしていきたいと企画(きかく)しました。

 実際(じっさい)講師(こうし)をしていただいている(かた)が5(めい)講師(こうし)のボランティア登録(とうろく)をしていただいている(かた)が5(めい)、それにオアシスのメンバーが数名出席(すうめいしゅっせき)しました。

日本語教室(にほんごきょうしつ)現状(げんじょう)
 まず、現在教室(げんざいきょうしつ)をもっている講師(こうし)(かた)から現状(げんじょう)報告(ほうこく)していただきました。(おお)くの先生(せんせい)から()されたのは、「すべての時間(じかん)授業(じゅぎょう)(つい)やすよりも、雑談(ざつだん)をすることで日常会話(にちじょうかいわ)()につけることが大切(たいせつ)。」ということでした。(なか)には一緒(いっしょ)昇仙峡(しょうせんきょう)(あそ)びに()ったり、喫茶店(きっさてん)(おし)えたり、また先生(せんせい)誕生会(たんじょうかい)(ひら)いたりしている教室(きょうしつ)もありました。それぞれ(おし)える先生(せんせい)によって独自(どくじ)教材(きょうざい)使(つか)ったり、小学校低学年(しょうがっこうていがくねん)教科書(きょうかしょ)利用(りよう)したり、様々(さまざま)工夫(くふう)をこらしているようです。
 ペルシャ語圏(ごけん)とスペイン語圏(ごけん)中級(ちゅうきゅう)上級(じょうきゅう)、タガログ語圏(ごけん)は、生徒(せいと)固定(こてい)してきて、運営(うんえい)上手(じょうず)にできています。しかし、タイ語圏(ごけん)とスペイン語圏(ごけん)初級(しょきゅう)については、生徒(せいと)出入(でい)りがはげしい(うえ)に、生徒数(せいとすう)(おお)く、語学力(ごがくりょく)()もあるなどの問題(もんだい)があって、指導(しどう)苦慮(くりょ)しているとの指摘(してき)がありました。さらに、教室(きょうしつ)一人(ひとり)()()っていることのしんどさなども()されました。  日常会話(にちじょうかいわ)十分(じゅうぶん)できなくても、日本語(にほんご)()(かた)学習(がくしゅう)したいという要望(ようぼう)がどの教室(きょうしつ)にもあるようで、ひらがな・カタカナ終了後(しゅうりょうご)指導(しどう)をどうしたらよいか(なや)んでいるとの意見(いけん)もありました。
 個人的(こじんてき)相談(そうだん)については、スペイン語圏(ごけん)のペルー(じん)場合(ばあい)仲間(なかま)(おお)いせいか、その(なか)解決(かいけつ)しているようです。また、タイ語圏(ごけん)場合(ばあい)にはまだ私的(してき)(はな)しはしていない状況(じょうきょう)のようです。先生(せんせい)(がわ)にもどこまで個人的(こじんてき)問題(もんだい)()()んでいいのか、どの程度(ていど)まで()()っていいのか、とまどっている(めん)もありました。

〈オアシスとしての課題(かだい)
 初級(しょきゅう)コースの講師(こうし)人選(じんせん)補強(ほきょう)課題(かだい)です。ことにスペイン語圏(ごけん)場合(ばあい)来日(らいにち)して数日(すうじつ)といった(ひと)(はい)ったりするので、生徒(せいと)固定化(こていか)とクラス編成(へんせい)(ふく)めて、早急(さっきゅう)対応(たいおう)しなければならないと(かんが)えます。
 また、オアシスの事務所(じむしょ)使(つか)っているクラスの場合(ばあい)、クーラーがないので(なつ)(あつ)時期(じき)には休講(きゅうこう)せざるをえない状況(じょうきょう)があります。夏休(なつやす)みが()わった(あと)()てこなくなった生徒(せいと)もいるなどの問題(もんだい)がおこっており、この(てん)についても検討(けんとう)必要(ひつよう)です。

全体的(ぜんたいてき)感想(かんそう)
 講師(こうし)(みな)さんの個人的(こじんてき)努力(どりょく)(たよ)ってしまっていることを痛感(つうかん)しました。それぞれの先生(せんせい)個性的(こせいてき)な、また工夫(くふう)をこらしたクラス運営(うんえい)には(あたま)()がります。こうした先生方(せんせいがた)努力(どりょく)(たい)して、オアシスが責任(せきにん)をもって問題点(もんだいてん)解決(かいけつ)やバックアップをしていかなければならないと(おも)いました。
 さらに、今回(こんかい)はまだ実際(じっさい)教室(きょうしつ)をもっていない先生方(せんせいがた)にも参加(さんか)していただきましたので、今後(こんご)はこうした先生方(せんせいがた)にも協力(きょうりょく)していただけるような方策(ほうさく)必要(ひつよう)です。
 各教室(かくきょうしつ)先生(せんせい)生徒(せいと)登録(とうろく)していただいている先生(せんせい)(ふく)めて、交流会(こうりゅうかい)のような(たの)しい(もよお)しが(ひら)ければいいなと(おも)いました。


オアシスセミナー(だい)() HIV/AIDSを(かんが)える (だい)(かい) 報告(ほうこく)

1996(ねん)(がつ)29(にち) 於甲府(おけるこうふ)カトリック教会(きょうかい)

「エイズ予防法(よぼうほう)(かんが)える」

講師(こうし):H.K. 弁護士(べんごし)


 オアシス・セミナー(だい)()“エイズを(かんが)える”シリーズの最終回(さいしゅうかい)は、オアシスがたいへんお世話(せわ)になっています弁護士(べんごし)のH.K.先生(せんせい)講師(こうし)(むか)え、 「エイズ予防法(よぼうほう)」についてお(はな)しをしていただきました。

 この法律(ほうりつ)感染者(かんせんしゃ)都道府県知事(とどうふけんちじ)への報告(ほうこく)義務(ぎむ)づけた報告性(ほうこくせい)医師(いし)(おこな)伝染防止上(でんせんぼうしじょう)必要(ひつよう)指示(しじ)(したが)わない場合(ばあい)多数(たすう)(ひと)感染(かんせん)させる(おそ)れのある場合(ばあい)対応(たいおう)という、公衆衛生上(こうしゅうえいせいじょう)対応(たいおう)について規定(きてい)しているものです。

 K先生(せんせい)はこの法律(ほうりつ)成立過程(せいりつかてい)で、どこが議論(ぎろん)になったのかを説明(せつめい)しました。昭和(しょうわ)62(ねん)(がつ)国会(こっかい)提出(ていしゅつ)された時問題(ときもんだい)になったのが、患者(かんじゃ)潜在化(せんざいか)差別化(さべつか)(すす)んでいるのではないのか。また、感染者(かんせんしゃ)(たい)する健康診断受診(けんこうしんだんじゅしん)勧告(かんこく)命令(めいれい)行政(ぎょうせい)(この場合都道府県知事(ばあいとどうふけんちじ))が(おこな)うことそのものがプライバシーの侵害(しんがい)にあたるのではないかという(てん)でした。これに(たい)し、政府側(せいふがわ)医師(いし)からの通報(つうほう)という限定(げんてい)されたものだからそれにはあたらないとの答弁(とうべん)があったそうです。さらに、この法律(ほうりつ)には8(じょう)(こう)命令違反(めいれいいはん)をした場合(ばあい)には、10万円以下(まんえんいか)罰金(ばっきん)という刑事罰(けいじばつ)規定(きてい)されており、ゆきすぎではないかという批判(ひはん)もありました。しかし、法案(ほうあん)修正(しゅうせい)参議院(さんぎいん)での付帯決議(ふたいけつぎ)がつけられ成立(せいりつ)しました。

 (つぎ)にK先生(せんせい)は、この法律(ほうりつ)運用(うんよう)される(うえ)での問題(もんだい)について指摘(してき)しました。それは、医師(いし)感染者(かんせんしゃ)存在(そんざい)文書(ぶんしょ)都道府県知事(とどうふけんちじ)(たい)報告(ほうこく)することになっているが、医師(いし)はどこまで感染原因(かんせんげんいん)経路(けいろ)などを感染者(かんせんしゃ)()いているのか、あるいは感染者(かんせんしゃ)自発的(じはつてき)(はな)すものであるのかどうか。さらに、都道府県知事(とどうふけんちじ)感染者(かんせんしゃ)にエイズの伝染(でんせん)防止(ぼうし)(かん)して必要(ひつよう)指示(しじ)をおこなうことができ、また指示(しじ)(おこな)(とき)には、当該職員(とうがいしょくいん)感染者(かんせんしゃ)(たい)必要(ひつよう)質問(しつもん)をすることができることになっているが、具体的(ぐたいてき)にはどのような質問(しつもん)がされるのか、感染者(かんせんしゃ)私生活(しせいかつ)への行政(ぎょうせい)介入(かいにゅう)ではないのかという(てん)です。先生(せんせい)は「こうした行政(ぎょうせい)裁量(さいりょう)(あた)えるような法律(ほうりつ)場合(ばあい)は、実際(じっさい)事例(じれい)(あつ)めて検証(けんしょう)することが大切(たいせつ)(たと)えば、医師(いし)はどんな指示(しじ)()しているのか。この山梨(やまなし)でこれまで知事(ちじ)指示(しじ)()した(れい)があったのかどうか。実際(じっさい)のケースを学習(がくしゅう)する必要(ひつよう)がある。」と強調(きょうちょう)して、先生(せんせい)講演(こうえん)終了(しゅうりょう)しました。

 その(あと)質疑応答(しつぎおうとう)では活発(かっぱつ)質問(しつもん)意見(いけん)(おお)くの参加者(さんかしゃ)から()されました。先生(せんせい)必要(ひつよう)なこととした事例(じれい)学習(がくしゅう)という(てん)について、事例(じれい)検証(けんしょう)することもプライバシーの侵害(しんがい)なのではないかという意見(いけん)がでました。これに(たい)しK先生(せんせい)は「事例(じれい)(とら)(かた)(むずか)しいが、『(なに)(はな)せません』では、行政側(ぎょうせいがわ)(この法律(ほうりつ)情報収集(じょうほうしゅうしゅう)目的(もくてき)にしたものであると主張(しゅちょう)している)だけが、情報(じょうほう)把握(はあく)できてしまうという問題(もんだい)がおこる。」と主張(しゅちょう)しました。

 また、HIV感染者(かんせんしゃ)(たい)しカウンセリングなどを提供(ていきょう)する市民(しみん)グループのメンバーから「この法律(ほうりつ)(かなら)()病気(びょうき)だということを前提(ぜんてい)(つく)られており、()宣告(せんこく)された(もの)自暴自棄(じぼうじき)になったりすることを抑制(よくせい)するためにきつい内容(ないよう)になっている。しかし、最近(さいきん)ではカウンセリングや医療(いりょう)(すす)んでいるので、法律(ほうりつ)規定(きてい)されたようなことを医師(いし)実行(じっこう)していない。また医師(いし)による報告書(ほうこくしょ)統計(とうけい)のためのものではないか。」との意見(いけん)がありました。

 プライバシーの侵害(しんがい)について、保健所(ほけんじょ)での検査(けんさ)(れい)にあげられ、匿名(とくめい)でよいとしながら、どこでどんな(あそ)びをしたかなどを()かせられる実態(じったい)都道府県(とどうふけん)によって対応(たいおう)のバラツキがあること、医者(いしゃ)にしても感染経路(かんせんけいろ)()るため、かなり(こま)かいことまで()くことがあるとの報告(ほうこく)がありました。

 性教育(せいきょういく)必要性(ひつようせい)についても意見(いけん)多数出(たすうだ)されました。(せい)のあり(かた)(とら)(かた)(ひと)によって様々(さまざま)ですが、感染者(かんせんしゃ)差別(さべつ)しない、潜在化(せんざいか)させないためにも、素直(すなお)自分(じぶん)をさらけだせる(自分(じぶん)がエイズであることが()える)()(なか)でなければならないことを痛感(つうかん)しました。  (あ)


タイ僧侶(そうりょ)・P()山梨(やまなし)での活動(かつどう)

オアシス副代表(ふくだいひょう) S.Y


滞日(たいにち)タイ(じん)をとりまく現状(げんじょう)

 タイ(じん)からのオアシスへの相談内容(そうだんないよう)が、緊急的援助(きんきゅうてきえんじょ)から、定住化(ていじゅうか)(ともな)うものに()わってきていますが、それにともなって、彼女(かのじょ)(かれ)らの生活(せいかつ)情報(じょうほう)(はい)ってくるようになりました。それも「本当(ほんとう)(くに)送金(そうきん)しなければならないのに、パチンコですってしまった」とか「ブロン(風邪薬(かぜぐすり))を()んでラリッテいる」とか「日本人(にほんじん)のほかにタイ(じん)にも愛人(あいじん)がいる」とか生活面(せいかつめん)でかなり問題(もんだい)がある情報(じょうほう)(はい)ってきています。

 オーバーステイということで、まともに相談(そうだん)する信頼(しんらい)できる(じん)がいない。社会(しゃかい)におおっぴらに()ていけない。このままの生活(せいかつ)(つづ)けていってどうなるのだろうか。‥‥‥。(はたら)()はほとんどが(よる)商売(しょうばい)という環境(かんきょう)(なか)で、未来(みらい)への希望(きぼう)()てないとき、彼女(かのじょ)(かれ)らに(かぎ)らず、(ひと)(だれ)でも精神的(せいしんてき)()んでいくのではないでしょうか?(すこ)見方(みかた)()えると、さきほどの問題(もんだい)も、超過滞在者(ちょうかたいざいしゃ)未来(みらい)への希望(きぼう)()てない、()つことを(ゆる)さないこの(くに)現在(げんざい)のシステムの結果(けっか)とも()えないでしょうか?

 (わたし)たちは、日本語寄(にほんごよ)()教室(きょうしつ)開始(かいし)しました。それは(かれ)らの必要(ひつよう)(もと)づくものという(めん)もありますが、「超過滞在(ちょうかたいざい)であろうとなかろうと、(みな)さんのことを()にかけている日本人(にほんじん)がいますよ」というメッセージを(はっ)(つづ)けること。そして、(すこ)しでもそのメッセージに()れる(ひと)たちの(こころ)(ささ)えになればとも(かんが)えたからでした。

 精神的(せいしんてき)()いつめられている彼女(かのじょ)(かれ)らの(こころ)のケアーは、日本社会(にほんしゃかい)での多文化共生(たぶんかきょうせい)という観点(かんてん)からも、また犯罪予防(はんざいよぼう)(げん)に、()いつめられて自殺(じさつ)自殺未遂(じさつみすい)をしたり、同居者(どうきょしゃ)()りつけたり、()()けたりという情報(じょうほう)()せられています)という観点(かんてん)からも重要(じゅうよう)になりつつあります。

 精神的(せいしんてき)ケアーについては「宗教(しゅうきょう)()たす役割(やくわり)」が(おお)きいのではないかということで、カトリック・プロテスタントの教会関係者(きょうかいかんけいしゃ)からもさまざまな支援(しえん)()けてきました。仏経関係(ぶっきょうかんけい)では甲府(こうふ)永照寺(えいしょうじ)妙法寺(みょうほうじ)などの支援(しえん)()けてきました。しかし、なかなかタイ(じん)内面(ないめん)にまで()れる(かたち)での支援(しえん)(むずか)しいのが現状(げんじょう)です。

師来甲(しらいこう)

 そんなおり、オアシスの設立(せつりつ)(なに)かとご尽力(じんりょく)いただいたI医師(いし)から「タイからお(ぼう)さんがいらっしゃるので、甲府(こうふ)のほうで(なに)かできますか」との連絡(れんらく)があり、日本語教室(にほんごきょうしつ)準備中(じゅんびちゅう)多忙(たぼう)でもありましたが、来甲(らいこう)していただきました。

 (じつ)は、タイ仏教(ぶっきょう)には「女性(じょせい)は(不浄(ふじょう)で)(そう)になれない。女性(じょせい)(すく)われる(みち)は、お(てら)(そう)への寄進(きしん)である」といった教義(きょうぎ)があり、現在(げんざい)女性(じょせい)たちのおかれた状況(じょうきょう)責任(せきにん)一端(いったん)がその教義(きょうぎ)にあるのではないか?という疑問(ぎもん)()っていたのですが、(おお)くのタイ(じん)が「ぜひお(ぼう)さんにあいたい」と希望(きぼう)するので、日本(にほん)でタイ人達(じんたち)(かか)えている諸問題(しょもんだい)とその解決(かいけつ)一緒(いっしょ)にできることもあるのではないか、(とく)精神的(せいしんてき)荒廃(こうはい)からの救済(きゅうさい)(はか)れないかということで、()ていただくことにしました。いらっしゃったのは、P()、Y()日本人(にほんじん)でタイで修行(しゅぎょう)している)Rさん、の3(にん)でした。P()は、開発僧(かいはつそう)(10ページ新聞記事参照(しんぶんきじさんしょう))で、RさんはそのNGOスタッフで、タイの(なか)でも活動(かつどう)をしている方々(かたがた)でした。コミュニケーションに若干問題(じゃっかんもんだい)がありましたが、かなりの(てん)共通(きょうつう)認識(にんしき)確認(かくにん)することができました。

 まず(おこ)なったのは、永照寺(えいしょうじ)会場(かいじょう)にお(ねが)いしてのソンクラーン(さい)仏教(ぶっきょう)新春(しんしゅん)(いわ)い・水掛(みずか)けまつり)です。一緒(いっしょ)にポスターを(つく)ったり、タイ(じん)(あつ)まりそうなところへ()ったりしたのですが、如何(いかん)せん時間(じかん)がなく(2日前(ふつかまえ)()めた)10(にん)くらいしか(あつ)まらないのではと(おも)っていたのですが、当日(とうじつ)(やく)80(めい)ものタイ(じん)(あつ)まってきました。

 本物(ほんもの)のお(ぼう)さん(タイ仏教(ぶっきょう)(きび)しい戒律(かいりつ)があり、お(さけ)()んだり、妻帯(さいたい)する日本(にほん)のお(ぼう)さんは(にせ)のお(ぼう)さんと認識(にんしき)されているようです)が()てくれるのか、半信半疑(はんしんはんぎ)会場(かいじょう)(おとず)れた(おお)くのタイ人達(じんたち)(なか)には、お(ぼう)さん(たち)()えたことだけで(なみだ)ぐむ人達(じんたち)見受(みう)けられ、()っただけで精神的(せいしんてき)安定(あんてい)()ることが出来(でき)人達(ひとたち)もいるようでした。様々(さまざま)仏教儀式(ぶっきょうぎしき)()(おこ)なわれ、(おごそ)かな雰囲気(ふんいき)(なか)で、(おお)くの(ひと)精神的(せいしんてき)安定(あんてい)()たように見受(みう)けられました。

タイ仏教(ぶっきょう)では、12()()ぎては()(もの)(くち)にしてはいけないとのことで、(なべ)やバケツなどに寄進(きしん)(しな)()ってきた人々(ひとびと)からP()()()り、まずお(ぼう)さんが食事(しょくじ)をし、その後全員(あとぜんいん)()べることになります。その後様々(あとさまざま)法話(ほうわ)をされたようですが、主要(しゅよう)には、「(わる)習慣(しゅうかん)や、悪事(あくじ)()()めないように、みんなで(だす)()って()きていくように」ということを主眼(しゅがん)(はな)されたようです。

 (あつ)まった人達(ひとたち)(なか)にはグループがあり、そのグループ同士(どうし)(かなら)ずしも仲良(なかよ)くなかったのですが、ソンクラーンの終了後(しゅうりょうご)みんなで花見(はなみ)()こうということになったようで、(うれ)しそうでした。

 その(あと)師達(したち)は、長野県(ながのけん)活動(かつどう)され再度甲府(さいどこうふ)(もど)ってこられました。会員宅(かいいんたく)9日間滞在(ここのかかんたいざい)し、愛宕山(あたごやま)日本山妙法寺(にほんさんみょうほうじ)毎日通(まいにちかよ)い、タイ(じん)からの個人的(こじんてき)相談(そうだん)などにのっていただき、最後(さいご)日曜日(にちようび)は、タイ人達(じんたち)主催(しゅさい)で「ウィサカー」という仏教(ぶっきょう)式典(しきてん)()(おこ)なっていただきました。

 やはり、80から90(めい)のタイ人達(じんたち)(あつ)まり、愛宕山(あたごやま)仏塔(ぶっとう)舞台(ぶたい)全員(ぜんいん)がはだしで、()(とも)ったろうそく、線香(せんこう)(はな)・お(こめ)()って(とう)(まわ)りを何度(なんど)(まわ)り、聖水(せいすい)()けていただくといった儀式(ぎしき)(おこな)われました。「お(ぼう)さんに()えて、(かみ)()逆立(さかだ)つほど(うれ)しかった」とある女性(じょせい)()きながら(はな)してくれました。

()日本(にほん)での活動(かつどう)総括(そうかつ)

 P()は、タイへ帰国後(きこくご)、この(かん)行動(こうどう)について、かなり(なが)総括(そうかつ)文章(ぶんしょう)発表(はっぴょう)されています。

 「山梨(やまなし)での滞在(たいざい)9日(ここのか)しかなく、タイ(じん)(こころ)(なか)にまで(はい)っていくには限界(げんかい)があり、(したが)って、タイ(じん)からの相談(そうだん)(おお)くが『悪運(あくうん)(はら)ってほしい』というような、現実的(げんじつてき)相談(そうだん)にならざるを()なかった。(かれ)らの(こころ)(なか)にまで(はい)っていくには、もっと長期(ちょうき)(わた)滞在(たいざい)必要(ひつよう)であり、来年(らいねん)オアシスやタイ(じん)とともにその実現(じつげん)(はか)りたい。」としたうえで、今日(こんにち)在日(ざいにち)タイ人社会(じんしゃかい)(かか)える諸問題(しょもんだい)精神的(せいしんてき)荒廃(こうはい)犯罪(はんざい)多発等(たはつなど)()れた(うえ)で、そのような(なか)(そう)()たしうる役割(やくわり)(おお)くあること、そしてタイ人自身(じんじしん)(たす)()(なか)から(こころ)(ささ)えを再構築(さいこうちく)する可能性(かのうせい)があることを()べています。

[日本(にほん)での活動(かつどう)総括(そうかつ)したP()文章(ぶんしょう)(抜粋(ばっすい))]  

 今日(こんにち)在日(ざいにち)タイ(じん)大部分(だいぶぶん)(もの)たちは「アンダーグラウンドの生活(せいかつ)」とでも()べるような、社会(しゃかい)から()(ひそ)めてひっそりと()らす生活(せいかつ)余儀(よぎ)なくしている。入管(にゅうかん)(つか)まるのを(おそ)れて友人(ゆうじん)葬式(そうしき)さえも出席(しゅっせき)しないという(もの)(おお)い。我々(われわれ)甲府市(こうふし)(はじ)めて、宗教儀式(しゅうきょうぎしき)をも(ふく)めたソンクラーン(さい)(もよお)したときも、それを入管(にゅうかん)のたくらみではないかと(かん)ぐり、参加(さんか)見合(みあ)わせたという(もの)(おお)かった。社会(しゃかい)表舞台(おもてぶたい)()()きたがらないため、必然的(ひつぜんてき)に、日本(にほん)にいながらにして、日本社会(にほんしゃかい)との関係(かんけい)日本人(にほんじん)との接触(せっしょく)をほとんど()ったタイ(じん)だけの閉鎖社会(へいさしゃかい)ができあがってしまうことになる。このようなタイ人社会(じんしゃかい)普通(ふつう)、タイレストランやタイストアーといった場所(ばしょ)をセンターとしている。このような閉鎖社会(へいさしゃかい)日本(にほん)制度(せいど)やシステム(お(かね)(あず)()れたり、()()したり、銀行(ぎんこう)(とお)さないでの(いえ)への送金(そうきん)など)からはずれてしまっている。いわゆる「地下社会(ちかしゃかい)」であり、必然的(ひつぜんてき)にヤクザとの関係(かんけい)()まれてきてしまう要因(よういん)となる。そして、そこからあらゆる法律違反(ほうりついはん)反社会的行動(はんしゃかいてきこうどう)へと(むす)びついていく。あるいは()む、()つ、()う、といった退廃的(たいはいてき)生活(せいかつ)常習性(じょうしゅうせい)のあるドラッグ(るい)()まってしまったりするのである。

在日(ざいにち)タイ人達(じんたち)がそのように法律違反(ほうりついはん)をしたり、犯罪(はんざい)(かか)わるようになるのも不思議(ふしぎ)なことではない。なぜなら、社会(しゃかい)(なか)大手(おおで)()って()きていけないがため、ヤクザの勢力下(せいりょくか)(はい)らざるを()ないからである。なぜなら、法律違反者(ほうりついはんしゃ)()()れられるのはヤクザの世界(せかい)だけだからである。偽造(ぎぞう)パスポートや他人(たにん)のパスポートを使(つか)って入国(にゅうこく)するといったことが、そもそも、スナックで(はたら)かざるを()ないという状況(じょうきょう)()()最初(さいしょ)原因(げんいん)なのである。なぜなら、それ以外(いがい)には3、4百万(ひゃくまん)という多額(たがく)借金(しゃっきん)短期間(たんきかん)のうちに返済(へんさい)するすべはないからである。正式(せいしき)滞在(たいざい)ビザを所有(しょゆう)し、入管(にゅうかん)(つか)まるのを(おそ)れながら生活(せいかつ)するということがなくなれば、タイ(じん)大部分(だいぶぶん)(いま)とは(ちが)って悪行(あくぎょう)麻薬(まやく)、そしてその()諸々(もろもろ)犯罪(はんざい)温床(おんしょう)となる「地下生活(ちかせいかつ)」を(おく)必要(ひつよう)はなくなり、いろんな生活(せいかつ)、いろんな人生(じんせい)選択(せんたく)できるようになるだろう。また、タイ人自身(じんじしん)による(たす)()いのための協力体制(きょうりょくたいせい)づくりもずっと(すす)んでいくこととなるだろう。

正式(せいしき)法律的身分(ほうりつてきみぶん)()るというのは、(かなら)ずしも労働(ろうどう)ビザの取得(しゅとく)ということでなく、()のビザでもかまわないだろう。どんなビザを取得(しゅとく)するにせよ、それには、今後(こんご)タイ政府(せいふ)日本(にほん)民間組織(みんかんそしき)強力(きょうりょく)後押(あとお)しが必要(ひつよう)となるだろう。なぜなら、日本政府(にっぽんせいふ)はこの(けん)について、とても強硬(きょうこう)姿勢(しせい)をとっているからである。

私達(わたしたち)は、山梨(やまなし)()外国人(がいこくじん)にとって、砂漠(さばく)(なか)のオアシスのように「ほっと(いき)がつける」(かい)目指(めざ)して活動(かつどう)してきました。救出(きゅうしゅつ)救援(きゅうえん)労災事故(ろうさいじこ)未払(みばら)賃金(ちんぎん)といった緊急事態(きんきゅうじたい)への対応(たいおう)はもちろん必要(ひつよう)ですが、いよいよ定住化(ていじゅうか)への本格的対応(ほんかくてきたいおう)隣人(りんじん)としての)が必要(ひつよう)となりつつあります。「支援(しえん)する私達(わたしたち)」「支援(しえん)される外国人(がいこくじん)」という関係(かんけい)から「私達共通(わたしたちきょうつう)問題(もんだい)一緒(いっしょ)解決(かいけつ)しよう」という関係(かんけい)への転換(てんかん)問題(もんだい)となってきています。日本語寄(にほんごよ)()教室(きょうしつ)・P()との共同行動(きょうどうこうどう)などオアシスは(だい)()活動(かつどう)開始(かいし)しました。


開発僧(かいはつそう)資料(しりょう)

(かみ)(もと)めて・近代化(きんだいか)(なか)で・タイ仏教(ぶっきょう)(いま)・NGO(そう)・「功徳(くどく)」でコメの共済(きょうさい)

朝日新聞(あさひしんぶん)・1996(ねん)10(がつ)12(にち)


新聞記事(しんぶんきじ)から


(はは)(たの)む」と日本人(にほんじん)夫病死(おっとびょうし)比女性(ひじょせい)定住不許可(ていじゅうふきょか)に・秋田(あきた)雄勝町(おがつちょう)入管(にゅうかん)は「理由(りゆう)がない」

朝日新聞(あさひしんぶん)・1996(ねん)(がつ)4日(よっか)


日本人(にほんじん)との()養育(よういく)親権(しんけん)認知(にんち)外国人(がいこくじん)(おや)定住許可(ていじゅうきょか)法務省通達(ほうむしょうつうたつ)

朝日新聞(あさひしんぶん)・1996(ねん)(がつ)31(にち)


タイ国会議員(こっかいぎいん)人権団体訪問(じんけんだんたいほうもん)・「在日(ざいにち)タイ(じん)生活知(せいかつし)りたい」・甲府(こうふ)

朝日新聞(あさひしんぶん)・1996(ねん)(がつ)2日(ふつか)


インフォメーション


タイ人女性裁判(じんじょせいさいばん)について

 HIVに感染(かんせん)しているということで病院(びょういん)をたらい(まわ)しにされたタイ人女性(じんじょせい)Jさんの裁判(さいばん)はその()(がつ)17(にち)、10(がつ)1日(ついたち)甲府地裁(こうふちさい)(おこ)なわれ、次回(じかい)は10(がつ)29(にち)となっています。なお、Jさんの本人尋問(ほんにんじんもん)が1997(ねん)(がつ)11(にち)予定(よてい))と()まりました。来日(らいにち)となりますのでご支援(しえん)協力(きょうりょく)をよろしくお(ねが)いいたします。


(だい)VI()オアシスセミナーについて

希望(きぼう)をお()(くだ)さい
 今期(こんき)のオアシスセミナーは、シリーズとしては特別(とくべつ)テーマを(もう)けてはいませんが、タイムリーで(やく)()つセミナーを数回行(すうかいおこ)なう予定(よてい)です。(だい)(かい)は、タイで(おこ)なわれた『人身売買(じんしんばいばい)サバイバーのエンパワーメントのための国際(こくさい)セミナー』に参加(さんか)したY副代表(ふくだいひょう)報告(ほうこく)となりましたが、今後(こんご)のテーマについて会員(かいいん)皆様(みなさま)のご希望(きぼう)がありましたら事務局(じむきょく)までお()(くだ)さい。


副代表(ふくだいひょう)IMADR主催国際(しゅさいこくさい)セミナーで報告(ほうこく)

 すでに10(がつ)15日付山日新聞(にちづけさんにちしんぶん)掲載(けいさい)されましたが、9(がつ)(にち)から11(にち)までタイのチェンマイで(ひら)かれた反差別国際運動(はんさべつこくさいうんどう)(IMADR)主催(しゅさい)人身売買(じんしんばいばい)サバイバーのエンパワーメントのための国際(こくさい)セミナー』にオアシス副代表(ふくだいひょう)のYが参加(さんか)報告(ほうこく)しました。また、その(あと)、13(にち)、バンコクのチュランロンコーン大学社会開発学(だいがくしゃかいかいはつがく)センター主催(しゅさい)の「労働(ろうどう)国際化(こくさいか)管理(かんり)共同体(きょうどうたい)反応(はんのう)価値(かち)創造(そうぞう)」に出席(しゅっせき)しました。報告(ほうこく)はオアシスセミナー(10(がつ)28(にち))、ならびに次号(じごう)のオアシスニュースで報告(ほうこく)する予定(よてい)です。


タイ僧侶(そうりょ)山梨(やまなし)での活動(かつどう)、テレビで放映(ほうえい)される

 今年(ことし)(がつ)タイの僧侶(そうりょ)()来日(らいにち)各地(かくち)在日(ざいにち)タイ(じん)のための活動(かつどう)(おこ)なっておりましたが、そのうち(おも)長野(ながの)山梨(やまなし)での活動(かつどう)が7(がつ)7日(なのか)TBS系列(けいれつ)のUTY・テレビ山梨(やまなし)報道特集(ほうどうとくしゅう)』で「あるタイ人僧(じんそう)りょ日本行脚(にほんあんぎゃ)国際化(こくさいか)現実(げんじつ)不法滞在者(ふほうたいざいしゃ)(こころ)(さけ)び」と(だい)放映(ほうえい)されました。この番組(ばんぐみ)(やく)50(ぶん))を録画(ろくが)したビデオがあります(VHS、コピー)。見逃(みのが)した(かた)にはお()しします。(ただ)事務局(じむきょく)人手(ひとで)()りないのですぐ対応(たいおう)できるかわかりませんが、ご希望(きぼう)(かた)事務局(じむきょく)までお()()わせを。   


移住労働者生活(いじゅうろうどうしゃせいかつ)マニュアル』発行(はっこう)


横浜教区滞日外国人(よこはまきょうくたいにちがいこくじん)連帯(れんたい)する(かい)

 横浜教区滞日外国人(よこはまきょうくたいにちがいこくじん)連帯(れんたい)する(かい)では、『移住労働者生活(いじゅうろうどうしゃせいかつ)マニュアルを編集(へんしゅう)発行(はっこう)しました。日常生活(にちじょうせいかつ)()きうる様々(さまざま)問題(もんだい)についてわかりやすくまとめてあります。  お()()わせ、お(もう)()みは同会(どうかい)まで。
横浜教区滞日外国人(よこはまきょうくたいにちがいこくじん)連帯(れんたい)する(かい)    044−549−7678    044−511−9495


アジア人権基金(じんけんききん)申請(しんせい)国際交流基金(こくさいこうりゅうききん)推薦(すいせん)される


他団体(ただんたい)機関誌閲覧(きかんしえつらん)できます

 オアシスには、()外国人支援団体(がいこくじんしえんだんたい)からの機関誌(きかんし)がいくつかとどいております。閲覧(えつらん)希望(きぼう)される(かた)は、毎週火曜日(まいしゅうかようび)相談日(そうだんび)か、(だい)木曜日(もくようび)事務局会議(じむきょくかいぎ)(とき)事務所(じむしょ)までおいでください。なお、ご希望(きぼう)(かた)事前(じぜん)連絡(れんらく)をお(ねが)いします。  現在閲覧(げんざいえつらん)できる(おも)なものは以下(いか)のとおりです。
 『KALABAW』       発行(はっこう) カラバオの(かい)   
 『hand in hand』    発行(はっこう) ハンドインハンドちば  
 『にゅーすれたー』   発行(はっこう) 横浜教区滞日外国人(よこはまきょうくたいにちがいこくじん)連帯(れんたい)する(かい)  
 『移住労働者通信(いじゅうろうどうしゃつうしん)』   発行(はっこう) アジア人労働者問題懇談会(じんろうどうしゃもんだいこんだんかい)   
 『人権(じんけん)センターニュース』   発行(はっこう) 神奈川人権(かながわじんけん)センター


10月現在(がつげんざい)会員数(かいいんすう)

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