皆さんこんにちわ。こんないいお天気の週末においでいただき大変うれしく思います。
ところで皆さん5月25日は何の日かご存じでしょうか。実は私もこの間初めて知ったのですが、お釈迦様が亡くなった日だそうです。その5月25日、愛宕山のお寺さんにタイの方がたくさん集まりました。ご存じのとおりタイは仏教国ですのでお釈迦様の命日に集まって供養するということのようです。タイからPさんというお坊さんもおいでになりました。
タイの女性の方みんなきれいですね。花が咲いたようでした。それでお菓子とか果物とかタイの料理をいくつもいくつも用意されていました。自分が何かタイのどこかの農村に行ったような気がしました。
そのとき感じたのは、やっぱりこの方達は純粋なタイの人たちだなあということ、と同時にタイの由緒のある行事をやっている生き生きとした顔に大変心をうたれるとともに敬服しました。なんとなく私たちはステレオタイプで「タイの人、ああ気の毒、みじめ」と直結して考えてしまうことが多いんですが、堂々と自信に溢れたタイの女性の方の集まりを見ていると、我々日本人が「気の毒な惨めなタイの人を助けてやろう」というおおそれた気持ちが吹っ飛んでしまいました。そういう意味で今後も弱者救済、チャリティーといった意味でなくて同じ人間同士、アジア人同士としておつきあいをしていきたいと感じました。
先程、新聞記者の人から、「オアシスの目玉は何か」というようお尋ねもありました。私はやはり「日本語寄り合い教室」だろうと思います。人間はやはりコミュニケーション、言葉と言葉のつながりがないと本当の交流というものは成り立たないと思います。
「日本語寄り合い教室」は、前々からやるやると予告ばかりしていましたが、やっと95年度の行事の最後の方で芽出しをしました。
驚くことにたくさんの受講者の方がおいでになりました。タイの若い女の人達、あるいはイランの労働者の方達など、自分たちの空いてる時間に日本語を習いたいという熱意がひしひしと感じられました。
また、日本語を教えてくださるボランティアを募集しましたが、我々の予想以上の50名の講師を確保することが出来ました。これまた一つの驚きでした。
教室の中には一見喫茶店で世間話をしているように見える教室もあります。しかしそこで私は、「見えてきた、外国人の方が見えてきた」ということを、一生懸命日本語を習いたいという外国人の方を実際に目の前にして実感したわけです。
96年度も日本語教室を中核に据えて、言葉、生活、仕事、医療、教育といろいろな分野に全方位、全方角という形で関わったいきたいと思います。
オアシスには事務局があり、ボランティアですが素晴らしい事務局の人がいます。しかし、いくら有能、優秀な活動家が集まってもそれだけでオアシスが目指している仕事が山梨県内に普及するとは思いません。また、たくさんの人たちの理解協力を広く求めないことにはだんだん活動も尻つぼみになる恐れがあります。そういう意味では、今日から5年目に入りますが一つの曲り角だと思っています。もっともっと多くの方の支持をいただきたいと考えています。ぜひ、力の許す範囲内で、今日の総会だけでなく毎週火曜日には、かどやビルの2階でなんやかんやと活動しておりますので、気楽にのぞいていただきたいと思います。その人その人の立場で出来る範囲でやっていただければいいわけです。ぜひ、今年度も活動をお見守りいただき、声を掛けていただき一緒に行動に移していただければと思います。
「外国人問題」は不況が終われば自然解決というわけにはまいりません。日本人が生きていく上で永久についてまわるひとつの課題であり、重要な事であるにもかかわらず非常に未開拓な分野であります。我々もしなくてはいけないこと、考えていかなければいけなことがいっぱいあります。一握りのオアシスのメンバーの活動に終わらせることなく広く県民の皆様の理解とお力添えをいただけたならと思います。
今日はどうぞよろしくお願いします。どうもありがとうございました。
□オアシスセミナーについて
今年度は会員の方、関係者の方に希望を聞いてみてやっていきたいと思います。
□機関誌の発行
なかなか思うように発行できていません。さらに充実させたいと考えています。
□行政との対応
結婚関係で法務局、税金関係で税務署など、今後、行政との対応が増えると思われます。
□日本語教室の充実
受講者が途中で増えてくるクラスがあるので、対応を考えなければならない。
□収入のうち、会費収入として個人会員を40人、団体会員3団体、賛助会員1人を目標としています。助成金として甲府ロータリークラブよりの20万円が確定しています。寄付金は30万円を計上しています。
4月から5月にかけて開講したオアシス「日本語寄り合い教室」のうちタガログ語圏とタイ語圏のクラスについて、6月15日の総会で報告された様子と、10月中旬の状況を報告します。(まとめA)
英語圏クラス担当講師
4月の半ばから英語圏の男性に日本語を教えています。勉強は4〜5年やりましたが、正式に教えた経験はありません。初めてですので、どんな言葉を覚えたいかということで、教科書通り、設問を設けアンケートを取りました。その一つは、日常生活に関する言葉、仕事に従事している時の言葉、日本の文化に関わる言葉を載せたわけですが、3人とも順位は若干違いますがこれに関連する言葉を覚えたいということでした。
受講者は、日本に3年〜5年滞在している人です。一応は片言ながら日本語のあいさつとか動詞を中心とした動きの言葉とか不自由なくしゃべっていますので、何から入ろうかと思いまして、最初平仮名、次に片仮名、非常にやさしい漢字を含めて約2ヵ月間教えたわけですが、3人とも非常に熱心に聞いてくれています。おおいに反省しているのが、最初1時間半ぴっちり授業をやりしましたが少しきついようなので、1時間授業をやり、後の30分は人間関係をうまく持っていこうと雑談とか歌から日本語を覚えるという事で『ここに幸あり』というような歌を教えています。 以上のような教授方法でやっております。なお文字のほうを一通り覚えたならば、音声を中心とした文型の教育に移行していきたいと思っていますので今、教科書を選択中です。
(1996年6月15日オアシスの総会での報告をまとめ)
この呼びかけによって、後で聞いた話では事務局が予想した以上に反響があり、多くの申し込みがあったそうで驚いています。
その中で、参加外国人の意向やボランティアの希望をお互いに出し合い、事務局に調整をお願いし、準備が整い実施可能なグループから始めることになりました。
10月2日、午後2時からと7時からの2回にわけて、山梨県ボランティアセンターにて、「日本語寄り合い教室」の講師の皆さんを中心に「日本語寄り合い教室」の検討会を開きました。
日本語寄り合い教室を開講して約半年。各教室の様子や問題点、オアシスに対する意見などを出していただき、今後の運営の参考にしていきたいと企画しました。
実際に講師をしていただいている方が5名、講師のボランティア登録をしていただいている方が5名、それにオアシスのメンバーが数名出席しました。
オアシス・セミナー第V期“エイズを考える”シリーズの最終回は、オアシスがたいへんお世話になっています弁護士のH.K.先生を講師に迎え、 「エイズ予防法」についてお話しをしていただきました。
この法律は感染者の都道府県知事への報告を義務づけた報告性と医師が行う伝染防止上の必要な指示に従わない場合、多数の人に感染させる恐れのある場合の対応という、公衆衛生上の対応について規定しているものです。
集まった人達の中にはグループがあり、そのグループ同士は必ずしも仲良くなかったのですが、ソンクラーンの終了後みんなで花見に行こうということになったようで、嬉しそうでした。